エパタ

マコ7:34「そして、天を見上げ、深く嘆息して、その人に「エパタ」すなわち、「開け」と言われた」
「エパタ」はギリシャ語でないために、それは「開け」という意味だと後に付け加えています。「ephphatha(エファサー)」はイエス様が実際に発した音と同じ単語だとされ、当時はアラム語をしゃべられていたというのが通説です。捧げものの「コルバン(11)」という単語もヘブル語で(レビ1:2)、ギリシャ語ではありません。マルコの福音書では動作や発言が細かく表現されており、書簡としては短いものですが、読む者に想像を与える書き方になっています。それはマルコとペテロが多くの時間を共にしていたことに起因していると思います。ある時期から二人は一緒に住みペテロの手紙の中には「私の子マルコ(1ペテ5:13)」とあり、マルコがペテロの子ども同然の立場にあり、またペテロの通訳をしていたとも伝えられています。パウロにしろマルコにしろ、12弟子でない者が書いた書簡が聖書に取り入れられているのは興味深いことです。彼らは人生のどこかでキリストに会い生まれ変わる経験をし、キリストを伝える使命を担っていたのだと思います。