わたしが遣わしたのではない

エレ14:15「それゆえ、わたしの名によって預言はするが、わたしが遣わしたのではない預言者たち、『剣やききんがこの国に起こらない』と言っているこの預言者たちについて、主はこう仰せられる。『剣とききんによって、その預言者たちは滅びうせる』」
旧約では神の御名を簡単に唱えることができないように、子音だけで神の名がつづられ「YHWH」がその名だとされています。旧約の時代は発音が難しかったとはいえ、ユダヤ人たちがその名を知らなかったわけではありません。預言者は主の名前を使い、その御名のもとに預言をしていました。しかし、ここで主ははっきりと「わたしが遣わしたのではない」と言っておられます。エレミヤ書にはのちに、ハナヌヤというにせ預言者が登場し、エレミヤによってさばきの言葉を宣言されます(28:15)。王や人の耳に聞こえの良い預言をすることが、彼らの仕事でもあり、糧でもあったのです。「預言者たち」と複数形で書かれているので、ひとりではありません。そのような宮廷預言者はたくさんいました。 それは現代にも通じる大切な教えだと思います。いくら主の名前「イエス」を使ったとしても、はっきりと主からの啓示と確信がなければ、何も起きないでしょう。その名をみだりに唱えてはならないのは現在も共通の戒めなのです。