使徒15章 彼らのためにあかしをし

使15:8「そして、人の心の中を知っておられる神は、私たちに与えられたと同じように異邦人にも聖霊を与えて、彼らのためにあかしをし」
聖書ではパウロの書簡が多いので、異邦人への伝道はパウロ中心に思いがちですが、最初のきっかけはペテロでした(10:44)。ペテロはイエス様に最も近い弟子ゆえに、イエス様がユダヤ人の王であり神の御子であることを理解していました(マタ16:16)。しかし、汚れた食べ物をほふりなさいという幻をきっかけにイエス様はユダヤ人だけを救うために死なれたのではないことを知ります(10:9-16)。その後、ペテロが福音を語っていると、イタリヤの百人隊長のコルネリオら、異邦人に聖霊が下るのを目撃しています(10:23-44)。それらを経験しなければ、ペテロもほかのパリサイ派系のクリスチャンと同じように、厳格に律法を守るように考えたかもしれません(5)。しかし、主はペテロ、バルナバパウロなどをあらかじめ異邦人に遣わされており、彼らの証しを通して、ユダヤ律法ではなく信じる信仰によって救われることを悟らせたのです(ロマ3:22)。この会議はエルサレム会議と名づけられ、キリスト教が異邦人にまで宣教される大きなきっかけとなりました。