申命記11章 ゲリジム山には祝福を、エバル山にはのろいを

申11:29「あなたが、入って行って、所有しようとしている地に、あなたの神、主があなたを導き入れたなら、あなたはゲリジム山には祝福を、エバル山にはのろいを置かなければならない」
現在はヨルダン川西岸のパレスチナ地区に両山はあり、シェケムの谷を挟んでともに向かい合う山です。ゲリジム山にはシメオン族、レビ族、ユダ族、イッサカル族、ヨセフ族、ベニヤミン族が立ち(27:12)、エバル山にはルベン族、ガド族、アシェル族、ゼブルン族、ダン族、ナフタリ族を立たせました(27:13)。選ばれた部族が祝福や呪いを受けるわけではなく、レビ人が大声でそれぞれ祝福と呪いを告げています(27:14)。呪いの終わりには「アーメン」と言い、全部で12の呪いが告げられていま す(27:16-26)。次に祝福が語られています(28:1-6)。「置く」のヘブル語「nathan(ナサーン)」は「与える」や「備える」という意味があり、語られる祝福と呪いがこれから始まるイスラエルの民の生活の指針となることがわかります。モーセは「私がきょう、あなたがたの前に与えるすべてのおきてと定めを守り行なわなければならない(32)」と語り、おきてと定めに従うかどうかで祝福と呪いに分かれことを象徴しているのがこの2つの山なのです。