ヨシュア15章 エブス人を追い払うことができなかった

ヨシュ15:63「ユダ族は、エルサレムの住民エブス人を追い払うことができなかった。それで、エブス人はユダ族とともにエルサレムに住んでいた。今日もそうである」
マナセ族はカナン人を追い払わず(16:10)、ユダ族はエブス人を追い払えませんでした。その他各部族が割り当てた地で先住民を追い払わず、共存していたことが聖書に書かれています(士1章)。主が聖絶を命じた部族はヘテ人、エモリ人、カナン人、ペリジ人、ヒビ人、エブス人の6部族です(申20:16-17)。ヨシュアが先頭に立ち戦いを進めているときは聖絶を忠実に行っていました(10:39)。各部族に割り当てが決まり、各々の部族で戦いが始まると「聖絶」の命令が守られなくなってしまうのです。ユダ族はカレブのおかげ でヨルダン川の西側では最大領地を獲得します(20-62)。しかし、エルサレムのエブス人だけは追い出せませんでした。エルサレムが完全にイスラエルのものになるのは、ダビデの時代まで待たなければなりません(2サム5:6-7)。ヨシュアのようにモーセの下で訓練を受け(民11:26)、神の霊が宿る(民27:18)ようなリーダーが各部族にはいなかったのです。割り当て地が決まり、それぞれ散り散りになるといつものイスラエルの妥協が始まるのです。