エゼキエル3章 テル・アビブの捕囚の民

エゼ3:15「そこで、私はテル・アビブの捕囚の民のところへ行った。彼らはケバル川のほとりに住んでいたので、私は彼らが住んでいるその所で、七日間、ぼう然として、彼らの中にとどまっていた」
現在のイスラエルテル・アビブからケバル川までは500キロぐらいの距離ですから、同名の都市がバビロンにあったことが考えられます。ケバル川は「ハブール川」のことではないかと考えられ、シリアの北東部からユーフラテスに流れ込む川です。そうするとテル・アビブは「テル・ハラフ」という都市かも知れません。もしテル・ハラフなら、ハブール川近郊にあり、「ケバル川のほとり」という記述とも一致します。バビロンはユダヤ人にこの地の開拓をやらせ、食料自足の足しにしたかったのだと思います。エゼキエルはその地を見て、7日間ぼう然としたとあります。移されたユダヤ人の中には高官や有力者たちもいたはずです(1王24:14)。彼らもまた1労働者として働いていたのでしょう。ユダヤ人たちの中には捕囚はすぐ終わるだろうと楽観視する者もいました。そのためエゼキエルが主のことばを伝えると、縄をかけたのです(25)。まさに「あなたの言うことを聞こうとはしない(7)」という主のことば通りでした。捕囚は始まったばかりで、エレミヤの預言の70年(エレ29:10)はまだ先です。70年の間、ユダヤ人は主の訓練を受けるのです。