2列王記3章 アハブの子ヨラム

2王3:1「ユダの王ヨシャパテの第十八年に、アハブの子ヨラムがサマリヤでイスラエルの王となり、十二年間、王であった」
イスラエルのアハブ王には2人男の子が生まれ、長男アハズヤには子どもがいなかったのでアハズヤの弟ヨラムが王になりました(1:17)。アハブにはイゼベルというシドン人の妻がおり(1王16:31)、この夫婦がイスラエル国史上最悪のコンビと言えます。アハブはとにかくバアルに傾倒し、首都サマリヤにバアルの宮と祭壇を作り拝み続けたのです(1王16:32)。アハズヤとヨラムにはアタルヤという妹がおり、ユダ王ヨラムの妻になります。アタルヤは自分の息子に、兄のアハズヤという名前を付け、ユタ国を自分の血筋の支配下に置こうとします(8:26)。ユダ国王アハズヤとイスラエル王ヨラムは叔父と甥の関係にあり、病気のヨラムをアハズヤが見舞ったのは叔父を気遣ってのことです(8:29)。イゼベルの血は強く、彼女の3人の子はすべて王を経験したことになります。しかも、アタルヤが自分の子に兄の名を付けたので、同名の王が同時期にユダとイスラエルに存在し、ただヨラムとかアハズヤと言ってもユダ国なのかイスラエル国なのか判別がつきません。異国の女性、しかもバリバリの異教徒の女を妻にするとこうなるという見本のような話です。