2列王記14章 なお十五年生きながらえた

2王14:17「ユダの王ヨアシュの子アマツヤは、イスラエルの王エホアハズの子ヨアシュが死んで後、なお十五年生きながらえた」
マツヤは25歳で王となると、次第に実権を握り、自分の父のかたきを討ちました(5)。つまり、かたきを討つまでは父を殺した家来は、そのまま王に仕えていたことになります。聖書には王を暗殺した者どもの子どもは殺さなかったとあります(6)。アマツヤは戦い方を覚え、近隣のエドム人にも戦いを挑み、1万人を殺しました(7)。ここで満足しておけばよかったのでしょうが、イスラエルに宣戦布告をしてしまいます(8)。イスラエルのヨアシュ王の助言は的確で、今戦えば、アマツヤが負けて恥を見るだけだと忠告しています(10)。実際に戦いに敗れ、城壁を壊され、金銀を奪われたアマツヤは面目丸つぶれです(13-14)。しかし、ヨアシュより15年も長く生き、その間謀反が起きなかったのは、敗戦が原因ではなかったようです。むしろ、15年の間に生かしておいた暗殺者の子どもが成人して、民衆を扇動し、イスラエルに負けたのはアマツヤのせいだと焚きつけたのかも知れません。モーセの律法に従おうとし、子どもを助けたはずが(6)、逆に助けた子どもに殺されるのは皮肉な話です。