エズラ2章 合計は四万二千三百六十名

エズ2:64「全集団の合計は四万二千三百六十名であった」
クロス王ほか神によって霊を奮い立たされた者たちは(1、5)、エルサレムに戻り神殿を再建しようと決心します。4万2360人には種族の名前だけの者もいて、その妻子や扶養家族を含めればもっと多かったかもしれません。クロス王は多くの神殿再建に必要な金や銀を彼らに与え、エルサレムに着くとすぐにでも神殿が回復するように考えていました。しかし、実態はそんなに甘くはなかったようです。何よりもクロス王自身の在位が短く、4章ではアルタシャスタ王に代わっています(4:7)。さらに、エルサレムは参事官レフムと書記官シムシャイの支配下にあり(4:8)、彼らとしては上からの命令とはいえ、4万人規模の集団が多くの神殿用具を携えて来るのは腹に据えかねる状況だったに違いありません。エルサレムが混乱に陥る中、ユダヤ人側にも大きな問題がありました。70年も時間が経過した中で、正しい礼拝の仕方を知る者がいなくなっていたのです。アルタシャスタ王はエズラを指名し、エルサレムに派遣して神殿再建と同時進行で、エルサレムに帰還した人々に律法と礼拝作法を教えるようにしました(7:11)。1948年のイスラエル再建国のときに、最初に決定されたのは、イスラエルの国語を聖書に書かれている、古代ヘブル語に統一することでした。聖書を読む以外に口語として使うには大変難しい言語ですが、ユダヤ人の信仰は揺るがないものでした。