使徒11章 最初のとき私たちにお下りになったと同じように

使11:15「そこで私が話し始めていると、聖霊が、あの最初のとき私たちにお下りになったと同じように、彼らの上にもお下りになったのです」
なぜペテロが異邦人に救いが及んだことを理解したかのかは、1つは祈りの際に見た夢が挙げられます(10:9-16)。しかし、それよりもコルネリオたちに聖霊が下ったことが決定的な確信に変わったのだと思います(10:44)。聖霊を受けるのはキリストを信じたユダヤ人だけではない…この事実は宣教の大きな転機になりました。後にキリスト教の教義を統一するために公会議が開かれましたが、325年のニケーヤ、381年のコンスタンチノープルの両会議で採択されたのは、アタナシウス派の唱えた三位一体です。イエス・キリストは人か神か、人として神の子となったのか、聖霊はどういう立場なのか…当時は、キリスト教が広まり過ぎて、変な教えが入り込んでいました。さらに、聖書も統一されておらず、いろいろな福音書が出回っており、中にはペテロやヤコブなどビッグネームを語る福音書も横行しており、どの書簡をキリストの福音書とすべきか様々でした。最終的には397年のカルタゴ会議で27書簡が決まりますが、使徒の働きが外されなかったのはラッキーでした。ペテロが聖霊が下るのを見て、異邦人への救いを確信した話がなくなってしまうところだったのです。