使徒12章 ロダという女中が

使12:13「彼が入口の戸をたたくと、ロダという女中が応対に出て来た」
数ある使徒の中で名前が書簡の中で残されている人は数えるほどです。ロダはその名前が残り、後世までも多くの人に覚えられました。彼女は「女中」だと書かれていますが、原語ギリシャ語では「paidiske(パイディスケ)」が使われ、「少女」とか「若い娘」を指す言葉です。彼女がそそっかしいことに注目し勝ちですが、多くの使徒や弟子たちは「気が狂ってる」とまで言って彼女の報告を否定しようとしました。たった今まで祈っていたのにです(12)。内容は書かれていませんが、おそらくペテロの無事を祈っていたに違いありません。にもかかわらず、いざ少女が戸の外にペテロが立っていると言われても、少女の言葉が信じられなかったのです。しかし、彼女は「言い張った」とあります(15)。ギリシャ語では「diischyrizomai(ディエスフリズマイ)」という単語が使われ「強い信念をもって」という意味があります。彼女の強い意志を見て、ついに彼らはもしそうだとしたら、ペテロ本人ではなく神の使いかいも知れないと思うようになったのです(15)。ロダはそそかっしいですが、嘘はつかないまじめで強い意志を持つ少女だったのです。