詩篇22篇 悩む者の悩みをさげすむことなく

詩22:24「まことに、主は悩む者の悩みをさげすむことなく、いとうことなく、御顔を隠されもしなかった。むしろ、彼が助けを叫び求めたとき、聞いてくださった」
詩篇22篇は「エリ・エリ・レマ・サバクタニ(マタ27:46)」で有名で、どうしてもイエス様の十字架に着目しがちですが、ダビデが悩めるときに歌った詩の面もあります。「悩む者の悩みをさげすむことなく」というのは、神が人の悩みを受け入れてくれることを指しています。自分は幸せなのだから、悩みごとは持ち込まないでくれ…という人もいるでしょう。しかし、悩んでいる人の心を愚かとも、卑しいとも思わず、「御顔を隠されもしなかった(24)」とあります。むしろ彼が助けを叫び求めたときに聞いてくださるのです。バビロン捕囚の後、エルサレムに帰るときの歌「都上りの歌」が詩篇にはあります。その中に「私の助けは、天地を造られた主から来る(121:1)」とあります。捕囚されて落ち込んで、情けない気持ちであったとしても、ユダヤ人たちの心には主がいてくださるのです。どんなに苦しいことがあっても、主に打ち明けるなら必ず聞いてくださり、さげすむことなく耳を傾けてくださるのです。全地を造られた方が、人に心を止めてくださるのです。ダビデの「人とは何者なのでしょう(8:4)」と感嘆するのもうなずけます。