詩篇65篇 その生長を祝福されます

詩65:10「地のあぜみぞを水で満たし、そのうねをならし、夕立で地を柔らかにし、その生長を祝福されます」
ダビデ穀物ができる様子を克明に語り、主がいかに天地をあやつり、人に対して恵みを与えているかがわかります。おそらくダビデは収穫祭の祝いをしているのだと思われます。イスラエルの祭りで収穫祭は「初穂の祭り」が考えられます。1年で最も成長が早く、真っ先に収穫されるのは大麦です。その成長スピードは小麦よりも早く、ちょうど過ぎ越しの祭りの後の安息日の翌日に、祭司は主の前に収穫の束を揺り動かさなければなりませんでした(レビ23:11)。ダビデは収穫の初穂の束を揺り動かすときにこの詩を歌ったのだと思います。主は地と海とを治め(5)、山も(6)海のとどろきも静められ、朝と夕を毎日繰り返し(8)、地を訪れ、水を注ぎ地の下ごしらえをなさっておられます(9)。何気ない当たり前のような自然の営みも、主の御心がなければ起こり得ません。ダビデは初穂を手に取り、それが偶然に与えられたのではないことを悟っていました。初穂の束は、主の壮大な御力の結晶です。主こそほめたたえられるべきお方だとダビデは賛美しているのです。