詩篇97篇 すべての神々よ主にひれ伏せ

詩97:7「偶像に仕える者、むなしいものを誇りとする者は、みな恥を見よう。すべての神々よ。主にひれ伏せ」
ここで使われている「神々」のヘブル語は「elohiym(エロヒーム)」で、ヘブル語で一般的に使われている神のことです。英語キングジェームス訳では、旧約の中で2,346回「神」と訳されています。もちろん他に神がいるわけではありませんが、既成事実として、いろいろな民族がそれぞれの神を信仰していることは無視できません。神の像に何かをしたとしても罰が当たるなどと信じている人は、21世紀の現代でもいます。ギデオンのようにバアルの祭壇を壊し、アシェラ像を倒したとしても、それはバアルやアシェラの問題だから、バアルが直接、祭壇を壊した者と争えばいいのです(士6:27-32)。それに引き換え、聖書に書かれているアブラハム、イサク、ヤコブの神は何かに不自由なことでもあるかのように、人の手によって仕えられる必要はありません(使17:25)。パウロの言葉を借りるなら人の手によって作られた像など、何の意味もなく、本物の神は「すべての人に、いのちと息と万物とをお与えになった方」なのです(使17:25)。この詩では「神々」つまりバアルやダゴン、アシュタロテに主にひれ伏せ、と言っていますが、正直、それさえもできるかどうか怪しいものです。人の作った神は何もできないからです。