エレミヤ3章 妹のユダは恐れもせず

エレ3:8「背信の女イスラエルは、姦通したというその理由で、わたしが離婚状を渡してこれを追い出したのに、裏切る女、妹のユダは恐れもせず、自分も行って、淫行を行なったのをわたしは見た」
イスラエルアッシリアによって滅ぼされたときのユダの王はヒゼキヤでした(2王16:20)。妹ユダと比喩されているヒゼキヤ王は何を見たのでしょうか。イスラエル最後の王ホセアは、アッシリア服従し、朝貢していました。しかし、同時にエジプトとも密通し、アッシリアに反抗する態度を取ったのです(2王17:3-4)。結局、イスラエルは陥落し、アッシリアは将軍ラブ・シャケをユダに遣わし、ユダも同じように攻め落とそうとしました(2王18:17)。ヒゼキヤはユダにあった異教の像を破壊し、主の目にかなうことを行なっていました(2王18:4)。そこで主はヒゼキヤの願いを聞き、ラブ・シャケの軍は一夜にして18万5千の兵を失います(2王19:35)。と、ここまでは主とユダはうまくいっているように見えます。問題はこの後です。ヒゼキヤが亡くなった後、息子マナセはヒゼキヤの壊した偶像をすっかりもとに戻してしまいます(2王21:3)。このマナセのゆえに主は怒りを収めることがなかったのです。エレミヤの預言の中にもマナセという名指しでユダへのさばきが預言されています(15:4)。主はこの預言をヨシア王に語っています(6)。ヨシア王がどれほど主に立ち返ろうとしても、マナセの犯した罪は消えませんでした。