エレミヤ47章 おまえは休まないのか

エレ47:6「ああ。主の剣よ。いつまで、おまえは休まないのか。さやに納まり、静かに休め」
一度始まった主のさばきは、主がやめるまで続きます。黙示録では封印を解くたびに、主が定めておられたさばきが実行され、途中で止まることはありません。エレミヤの預言を見る限り、ペリシテとツロ、シドンは同盟を結んでいたようです(4)。「カフトル」は、ノアの子ハムの次男ミツライムの子の名前で(創10:6)、すぐ上にカスルヒムという名の兄がおり、ここからペリシテ人が出たことになっています(創10:14)。カフトルとペリシテ出身のカスルヒムは親戚関係にあり、カフトルにペリシテ人が行き来していたようです。ペリシテの本拠地はガザで、士師記のサムソンもガザに出入りしていました(士16:1)。この時期、ペリシテもツロもシドンも、バビロン、エジプトなどの大国の覇権争いの渦に巻き込まれていました。ユダ国だけがバビロン捕囚されたわけでなく、近隣諸国全部がバビロンの制服対象となっていたのです。ペリシテとは長年の因縁で、イスラエルとは敵対していました。ペリシテ人もどこの国に頼ろうか迷っていたと思われます。彼らが判断する前に、エレミヤにペリシテが滅びる預言が与えられていました。それはペリシテは捕囚に遭わず、剣を休めるひまもないほどに惨殺されるという内容でした。