2列王記25章 エホヤキンを牢獄から釈放し

2王25:27「ユダの王エホヤキンが捕らえ移されて三十七年目の第十二の月の二十七日に、バビロンの王エビル・メロダクは、彼が王となったその年のうちに、ユダの王エホヤキンを牢獄から釈放し」
ゼデキヤとエホヤキンとでは、天と地ほどの差があります。片や、国民を捨てようとして夜中に城壁から密かに逃れようとした王ゼデキヤです。彼の逃亡はすぐに見つかり、カルデヤの軍勢に追いつかれると、家来はさっさとゼデキヤを捨てて逃げてしまいます(4-5)。ゼデキヤを捕らえたネブカデネザルは、彼の子たちを目の前で虐殺し、目をえぐり、青銅の足かせをしてバビロンまで連行します(7)。もう一方のエホヤキンは、エホヤキムの子で(24:6)、ゼデキヤとは叔父と甥の関係になります。18歳で王の位についたエホヤキンは(24:8)、さっさと降伏の道を選びます。聖書には母や、家来、高官、宦官といった側近たちとともに降伏したとあります(24:12)。エレミヤが預言した「この町にとどまる者は、剣とききんと疫病で死ぬが、カルデヤ人のところに出て行く者は生きる(エレ38:2)」ということばのとおりです。メビル・メロダクというのは英語では「amel-marduk」となっており、「Marduk」というのはアッカド地方の神の名前です。名前の意味は「マルドゥク神の男」となり、名前が示す通り異教の地の、異教の神を信じる王でした。この王はエホヤキンをかなり気に入って、55歳になる初老のユダの王を厚遇するのです。