エズラ10章 あなたの肩にかかっています

エズ10:4「立ち上がってください。このことはあなたの肩にかかっています。私たちはあなたに協力します。勇気を出して、実行してください」
不信の罪の根拠となったのが「彼らと互いに縁を結んではならない(申7:3)」と書かれている申命記の命令です。誰もがこの罪によって、今までの神殿再建の作業や用具の整理、祭り、いけにえなどが無駄になったと感じたのかも知れません。他の部分は主に従っていても、この1点だけは大きな問題となって彼らにのしかかります。中には子どもをもうけた者もいて(44)、異邦人を追い出すことは、自分の家族を失うことを意味します。エズラが判断しなければならないのは、律法に違反したから悔い改めよ、という簡単なものではありませんでした。しかし、エヒエルの子シェカヌヤ(2)が言うとおり、エズラがここで決断しなければ、今までの苦労は水の泡になってしまうのです。ネヘミヤの最後にも同じ問題が書かれています(ネヘ13章)。エズラもネヘミヤも、どちらの書簡の最後は神殿再建し、再びエルサレムで主を礼拝する喜びで満たされるようなハッピーエンドで終わっていません。むしろ、捕囚70年のあいだに律法を忘れ、異邦の民とつきあうことを覚えてしまったのです。エズラ、ネヘミヤともこの問題に直面して、ますます主の力を必要としたと思います。ネヘミヤの最後は祈りのことばで終わっています(ネヘ13:31)。難しい問題ほど主を求めるようになるのです。