ネヘミヤ12章 すべての所から捜し出して

ネヘ12:27「彼らはエルサレムの城壁の奉献式のときに、レビ人を、彼らのいるすべての所から捜し出してエルサレムに来させ、シンバルと十弦の琴と立琴に合わせて、感謝の歌を歌いながら喜んで、奉献式を行なおうとした」
バビロン捕囚の際、カルデヤ人たちがユダヤ人に「シオンの歌を歌え」といった詩が詩篇にあります(詩137:3)。それは、余興として音楽を奏でさせようとしたカルデヤ人の軽い一言でしたが、彼らの歌う歌は主をほめたたえるためのものであり、余興で人を楽しませるものではなかったのです。バビロン、ペルシャと支配者は変わっても、彼らは立琴や楽器を奏でることを忘れず(詩137:2)、主への賛美の歌を70年間歌い継がれたのだと思います。ペルシャは現在はイランとなっており、イランはイスラエル独立後トルコに次いで国交を樹立した国でした。現在は旧ソ連アメリカの力のバランスであまり良い関係ではないですが、ネヘミヤの時代に神殿再建に積極的だったのはペルシャだけでした。その首都はペルセポリスで、エルサレムからは1500キロも離れており、ネヘミヤという王の信頼を得た者でなければ、そんな離れた場所で何をするかわからず、主への賛美などできなかったと思われます。とにかく自分が何部族出身で、その役割を知っていたことは驚きです。天皇の棺おけだけを担ぐ部族、日本の八瀬童子(やせどうじ)のように、神に仕える祭司たちは生まれたときから自分の役割を知っていました(41)。70年彼らの信仰はぶれなかったのです。