詩篇2編 御子に口づけせよ

詩2:12「御子に口づけせよ。主が怒り、おまえたちが道で滅びないために。怒りは、いまにも燃えようとしている。幸いなことよ。すべて主に身を避ける人は」

幸いなことは、詩篇1篇では「悪者のはかりごとに歩まず、罪人の道に立たず、あざける者の座に着かなかった(1:1)」と書かれています。2篇では「主に身を避ける人」とあります。2編では「国々が騒ぎ立ち(1)」、世界の情勢が安定していないときのことを語っています。その不安定な社会を誰も治めることはできず、天におられる神は笑っておられるだけです(4)。どうしようもないときに神の救いは備えられており、主は自分の子を王として立てて、救い主となり人々を救うことが語られています(6-8)。詩篇第2編は、作者の名前が書かれていませんが、いきなり本質を突く詩が語られ、救世主は神の子であることが知らされています。現在ではイエス様は天で神の右の座におられるので(マコ16:19)、直接口づけすることはできません。多くの人はエルサレム巡礼でキリストの墓に口づけしているようですが、その場所も確かなものではありません。世界中にキリストの墓伝説があり、インド、フランス、日本にまで変な伝承が残っています。しかし、生きている方を死人の中で捜すのは愚かな行為であることは聖書が証言しています(ルカ24:5)。世界が立ち行かなくなったときに、御子を信じ、神に身を避けることこそ2編の主題だと思います。