申命記23章 エドム人を忌みきらってはならない

申23:7「エドム人を忌みきらってはならない。あなたの親類だからである。エジプト人を忌みきらってはならない。あなたはその国で、在留異国人であったからである」

エス様の時代のヘロデ王エドム人だとされ、純粋なユダヤ人ではありませんでした。ヘロデがユダヤ王になるために、それまでにユダヤの王朝であったハスモン家の娘と政略結婚をしてます。そして、ヘロデがまだガリラヤの知事であったころ、カエサルが死にアントニウスがローマのトップに立ったとき、彼に取り入り元老院を動かして、ガリラヤ知事からユダヤ王の地位に上り詰めます。このように政治的な意図でユダヤ王に就いたヘロデは、懐疑心が強く身内であっても自分の意に合わなければ殺しています。懐疑心の矛先はイエス様にも向けられ、あるとき東方からの旅の一団がやってきて、今生まれたばかりのユダヤ王はどこか、と尋ねられ、ヘロデは恐れます(マタ2:1-4)。自分は苦労して、人を殺してまで王に上り詰めたのに、王として生まれた赤ん坊がいることなどヘロデにとっては許せないことでした。聖書では、ベツレヘムとその近辺の2歳以下の男の子を一人残らず殺した、とあります(マタ2:16)。ヘロデはユダヤ人がいかに純血を大事にし、王はダビデの子孫がなるべきだということを知っていました。ヘロデ王が神殿を長い年月をかけて修復したのも、そのようなユダヤ人の神に対する信仰を知って、人気を回復させようとしたためです。