ルカ5章 うわさはますます広まり

ルカ5:15「しかし、イエスのうわさは、ますます広まり、多くの人の群れが、話を聞きに、また、病気を直してもらいに集まって来た」

エス様自身が自分が神の子とは名乗りませんでした。弟子たちにご自分のことを話されたときも、「長老、祭司長、律法学者たちから多くの苦しみを受け、殺され、そして三日目によみがえらなければならない(マタ16:21)」という内容で、自分は神の子だとは言っていません。唯一、ペテロが「神のキリスト(9:20)」だと悟っていましたが、弟子たちには口止めをしています。また、悪霊どもはイエス様がキリストだということを知っていましたが、これもまた話さないように命じています(4:41)。イエス様が1回だけ自分が誰かを明かしたのは、捕らえられ祭司長たちの前で「あなたは神の子ですか(22:70)」と聞かれたときです。ツァラアトが癒された男も「だれにも話してはいけない(14)」と命じられていましたが、彼が癒されたことはすぐに広まり、多くの人が集まるようになりました。うわさが広まっても、イエス様は多くの人をいやし、直され、福音を伝えることをやめたりしませんでした。病人がいやされても罪は残りますが、「神の国」すなわち神ご自身が治める国の到来が近づいていることを知らせるために、元気になった人もそうでない人にも悔い改めて神に立ち返ることを説き続けたのです。