詩篇95篇 彼らは心の迷っている民だ

詩95:10「わたしは四十年の間、その世代の者たちを忌みきらい、そして言った。「彼らは、心の迷っている民だ。彼らは、わたしの道を知ってはいない」と」

イスラエルの民が40年間荒野で過ごすことになったのは、約束の地を偵察した日数に準じています。「あなたがたが、かの地を探った日数は四十日であった。その一日を一年と数えて、四十年の間あなたがたは自分の咎を負わなければならない(民14:34)」と書かれています。また、メリバとマサは同じ場所を指しています(8)。荒野で飲み水がないときに、イスラエルの民はモーセに飲み水をよこせと詰め寄ります(出17:2)。このとき民は「主が私たちの中におられるのか、おられないのか(出17:7)」と言って、主を試みました。人生の中で「神は本当におられるのだろうか」とか「どうしてこの苦しい状況を主は放っておられるか」などと考えることがあります。それは人間的な考えで、神に信頼を置ける人はすべてを神にゆだねることができる人です。約束の地に入る前でも、仮に約束の地に入ったとしても、人の抱える苦悩は尽きることがありません。それは神が人をより高みに引き上げて、キリストにいたる人格まで成長させたいと願っておられるからです。「試練に耐える人は幸いです。耐え抜いて良しと認められた人は、神を愛する者に約束された、いのちの冠を受けるからです(ヤコ1:12)」とあるように、試練を耐えることはいのちの冠につながります。