エレミヤ51章 荒らす者たちが来るからだ

エレ51:48「天と地とその中のすべてのものは、バビロンのことで喜び歌う。北からこれに向かって、荒らす者たちが来るからだ。―主の御告げ―」

歴史の教科書などにはバビロニア最後の王はナボニドゥスとなっています。しかし、ダニエル書はベルシャツァルがペルシャが攻撃したときにいた王だと伝えています(ダニ5:30)。聖書には書かれていませんが、考古学で発見された碑文にはナボニドゥスは、ちょうどバビロンが攻めてくる日にバビロン軍を迎撃に出かけ留守だったことが書かれていました。そのときにナボニドゥスは息子ベルシャツァルに王権を移譲し出陣していました。それは一時的なもので、王の留守を預かるベツシャツァルが王の代役をするためのもので、もしナボニドゥスが戦死してもベツシャツァルがそのまま王として活動できるようにあらかじめ手を打ったものだと思われます。この事実は17世紀になるまで知られておらず、1881年に円筒型碑文が発見されるまでバビロニアの最後の王はナボニドゥスと信じられてきました。唯一ダニエルだけがベルシャツァルがペルシャが攻めてきたときにいた王であることを伝えており、碑文の発見によって聖書の信憑性が確かなものになりました。円筒型の碑文は現在は大英博物館に保管されています。神の指が壁に文字を書いていたとき、すでにペルシャはユーフラテスの水を堰き止めていたようです(5:5)。