エレミヤ31章 彼らの心にこれを書きしるす

エレ31:33「彼らの時代の後に、わたしがイスラエルの家と結ぶ契約はこうだ。…主の御告げ…わたしはわたしの律法を彼らの中に置き、彼らの心にこれを書きしるす。わたしは彼らの神となり、彼らはわたしの民となる」
主はエレミヤを通じて「新しい契約」を結ぶと言われています(31)。それは出エジプトの後で結んだ契約とは違うものです(32)。アブラハムモーセを通じて約束されたことを総称して「旧約」と呼んでいますが、旧約聖書の中に「新約」が書かれているのです。それはあたかも、イエス様の十字架を見越したかのような、エレミヤの預言です。何よりも「彼らの心にこれを書きしるす(33)」は、聖霊のことを指しているように思えてなりません。パウロが語った「古い文字にはよらず、新しい御霊によって仕えているのです(ロマ7:6)」が頭をよぎります。聖霊は律法ではありませんが、「御霊に逆らう冒涜は赦されません(マタ12:31)」とあるように、聖霊を軽んじ、その導きに逆らうことは許されていません。それは律法が「むさぼり」をパウロに示したように(ロマ7:7)、聖霊が神に反することを心に訴えかけるようになったからです。父(アダム)の罪を引き継ぐことなく(29)、罪を二度と思い出さない(34)とはまさに福音のことです。エレミヤの預言通りなら、聖霊によって心の割礼を受けた(ロマ2:29)人はすべて神の民に数えられることになります。