2020-10-01から1ヶ月間の記事一覧

詩篇77篇 あなたのみわざを、静かに考えよう

詩77:12「私は、あなたのなさったすべてのことに思いを巡らし、あなたのみわざを、静かに考えよう」 人生でどん底を味わうとアサフの詩のように考え始めます。それは「主は、いつまでも拒まれるのだろうか。もう決して愛してくださらないのだろうか(7)」という思…

詩篇76篇 彼らは全く眠りこけました

詩76:5「剛胆な者らは略奪に会い、彼らは全く眠りこけました。勇士たちはだれも、手の施しようがありませんでした」このことばを聞くとき、ヒゼキヤ王の時代のアッシリア包囲が思い出されます。アッシリヤがユダ国を包囲し、絶体絶命だったときイザヤによって(…

詩篇75篇 角を上げるな

詩75:4「わたしは、誇る者には、『誇るな』と言い、悪者には、『角を上げるな」 イエス様は父なる神からの杯を「どうしても飲まずには済まされぬ杯でしたら、どうぞみこころのとおりをなさってください(マタ26:42)」と、飲むことが難しいことを告白しています。ア…

詩篇74篇 あなたは月と太陽とを備えられました

詩74:16「昼はあなたのもの、夜もまたあなたのもの。あなたは月と太陽とを備えられました」アサフがイメージする神は、ヨブのものに似ています。ヨブもまた竜やレビヤタンを引き合いに出し、いかに神が強い力を持っているかを語っています(ヨブ41章)。太陽が昇…

詩篇73篇 これを知ろうと思い巡らした

詩73:16「私は、 これを知ろうと思い巡らしたが、それは、私の目には、苦役であった」アサフは人生の中でつまづきそうになってしまいます(2)。それは、「私が誇り高ぶる者をねたみ、悪者の栄えるのを見たからである(3)」とあります。悪者は何事もなかったように…

詩篇72篇 公正をもってさばきますように

詩72:2「彼があなたの民を義をもって、あなたの、悩む者たちを公正をもってさばきますように」 列王記では、ソロモンが主から「何を与えようか。願え(1王3:5)」と聞かれたときに、「民をさばくために聞き分ける心(1王3:9)」と答えたことに喜んだ主が知恵の心と判断…

詩篇70篇 ダビデによる。記念のために

詩70「指揮者のために。ダビデによる。記念のために」51篇から始まるダビデの人生の節目に起きた出来事の中で、ダビデが主に賛美を捧げた詩が続いています。72篇の最後「エッサイの子、ダビデの祈りは終わった(72:20)」で詩篇の一区切りとなっており、73篇からは…

2テモテ4章 世を去る時はすでに来ました

2テモ4:6「私は今や注ぎの供え物となります。私が世を去る時はすでに来ました」 多くの伝承ではパウロは皇帝ネロに首をはねられて死んだことになっています。「世を去るとき」というのは、死刑の判決を受けたことを指しているのかも知れません。その仮定のとおりだ…

2テモテ3章 見えるところは敬虔であっても

2テモ3:5「見えるところは敬虔であっても、その実を否定する者になるからです。こういう人々を避けなさい」 パウロのような経験豊かな伝道者になると、人の欺まんなどは簡単に見抜いてしまいます。しかし、テモテはそうではなさそうです。一見、敬虔そうに見える…

2テモテ2章 復活がすでに起こったと言って

2テモ2:18「彼らは真理からはずれてしまい、復活がすでに起こったと言って、ある人々の信仰をくつがえしているのです」死者の復活のことを言っているのであれば、それは主が来られるときです(1テサ4:16)。もう、聖徒たちが復活したのなら、主が地上にこられている…

2テモテ1章 力と愛と慎みとの霊です

2テモ1:7「神が私たちに与えてくださったものは、おくびょうの霊ではなく、力と愛と慎みとの霊です」「力」「愛」「慎み」は英語では「power」「love」「self-discipline」となっています。「慎み」に使われたギリシャ語「sophronismos(ソフロニスモス)」は、新約の中でここだけ…

ヨエル3章 太陽も月も暗くなり

ヨエル3:15「太陽も月も暗くなり、星もその光を失う」イエス様も世の終わりにイエス様が戻ってこられるときは(マタ24:3)、太陽、月が暗くなり、星が天から落ちると言われています(マタ24:29)。ヨエルは「主の日(14)」とか「その日(1)」という言い方をして、主が計画してお…

ヨエル1章 それに牧場がないからだ

ヨエル1:18「ああ、なんと、家畜がうめいていることよ。牛の群れはさまよう。それに牧場がないからだ。羊の群れも滅びる」 いなごの害は、蝗害と言います。日本では江戸時代、享保の年に起き、明治15年にも北海道で蝗害が発生しています。ヨエルがこの蝗害を先に…

1テモテ6章 金銭を愛することが、あらゆる悪の根

1テモ6:10「金銭を愛することが、あらゆる悪の根だからです。ある人たちは、金を追い求めたために、信仰から迷い出て、非常な苦痛をもって自分を刺し通しました」アメリカの大富豪デビッド・ロックフェラーは、6回も心臓移植をして、102歳で亡くなりました。心臓…

1テモテ5章 若いやもめは結婚し

1テモ5:14「ですから、私が願うのは、若いやもめは結婚し、子どもを産み、家庭を治め、反対者にそしる機会を与えないことです」 当時は女性が自立して生活をすることは難しく、やもめの立場はかなり低いものでした。初代教会でステパノたちが選ばれる原因となっ…

1テモテ4章 年が若いからといって

1テモ4:12「年が若いからといって、だれにも軽く見られないようにしなさい。かえって、ことばにも、態度にも、愛にも、信仰にも、純潔にも信者の模範になりなさい」 パウロがルステラで最初にテモテに出会ったときには、テモテはすでに評判の良い青年でした(使16…

1テモテ3章 神の家でどのように行動すべき

1テモ3:15「それは、たとい私がおそくなった場合でも、神の家でどのように行動すべきかを、あなたが知っておくためです。神の家とは生ける神の教会のことであり、その教会は、真理の柱また土台です」 文面からするとテモテがエペソ教会を任されてから、そんなに…

1テモテ2章 子を産むことによって救われます

1テモ2:15「しかし、女が慎みをもって、信仰と愛と聖さとを保つなら、子を産むことによって救われます」 ストレートに読むならば、未婚の女性、不妊の人、結婚してもなかなか子どもが与えられない人などは、落胆しかねないことばです。あたかも子どもを産まなけ…

2テサロニケ3章 私のどの手紙にもあるしるし

2テサ3:17「パウロが自分の手であいさつを書きます。これは私のどの手紙にもあるしるしです。これが私の手紙の書き方です」 現代なら筆跡鑑定をして、パウロ本人が書いたがどうかを調べることができます。パウロの手紙はほとんどが口述筆記で、テサロニケの手紙…

2テサロニケ2章 まず背教が起こり

2テサ2:3「だれにも、どのようにも、だまされないようにしなさい。なぜなら、まず背教が起こり、不法の人、すなわち滅びの子が現われなければ、主の日は来ないからです」「背教」のギリシャ語「apostasia(アポスタシア)」は、そのまま英語の「apostasy」の語源になって…

2テサロニケ1章 御使いたちを従えて

2テサ1:7「苦しめられているあなたがたには、私たちとともに、報いとして安息を与えてくださることは、神にとって正しいことなのです。そのことは、主イエスが、炎の中に、力ある御使いたちを従えて天から現われるときに起こります」 なぜパウロは、テサロニケの…

コロサイ4章 ラオデキヤ人の教会でも

コロ4:16「この手紙があなたがたのところで読まれたなら、ラオデキヤ人の教会でも読まれるようにしてください。あなたがたのほうも、ラオデキヤから回って来る手紙を読んでください」 文面からすると、ラオデキヤにも手紙を書き送っているように見えます。現存す…

コロサイ3章 新しい人を着たのです

コロ3:10「新しい人を着たのです。新しい人は、造り主のかたちに似せられてますます新しくされ、真の知識に至るのです」 「造り主のかたち」というのは、ギリシャ語「eikon(アイコン)」が使われ、英語でいう「イメージ」の意味があります。アダムは神に似せて造られた…

コロサイ2章 肉体の苦行などのゆえに

コロ2:23「そのようなものは、人間の好き勝手な礼拝とか、謙遜とか、または、肉体の苦行などのゆえに賢いもののように見えますが、肉のほしいままな欲望に対しては、何のききめもないのです」カトリックでは復活祭などの祭りで、十字架を担いだり、手に釘を打っ…

ピリピ4章 どんなことでもできるのです

ピリ゚4:13「私は、私を強くしてくださる方によって、どんなことでもできるのです」いろいろな説教のタイトルになる有名なことばです。「どんなことでも」はギリシャ語の「pas(パス)」が使われ、「すべて」とか「それぞれの」という意味があります。最後にパウロは贈り物…

ピリピ3章 きっすいのヘブル人で

ピリ3:5「私は八日目の割礼を受け、イスラエル民族に属し、ベニヤミンの分かれの者です。きっすいのヘブル人で、律法についてはパリサイ人」 ある人は良家の生まれで、最高の大学を出て、優良企業に就職し、などと自慢する人もいるでしょう。パウロも血筋といい…

ピリピ2章 神のあり方を捨てられないとは考えず

ピリ゚2:6「キリストは神の御姿である方なのに、神のあり方を捨てられないとは考えず」パウロの主観的な意見です。問題は神がいつ「神のあり方を捨てられる」と考えたかです。それは創世記に神が最初のことばを発した「光、あれ(創1:3)」のときだと思います。つまり…