2020-11-01から1ヶ月間の記事一覧

詩篇93篇 とどろく声をあげています

詩93:3「主よ。川は、声をあげました。川は、叫び声をあげました。川は、とどろく声をあげています」「川」のヘブル語「nahar(ナハー)」は、「流れ」「洪水」などの意味もあります。新共同訳では「潮」、口語訳は「大水」と訳されています。英語NIV訳では「seas」で、NASB訳…

詩篇91篇 その翼の下に身を避ける

詩91:4「主は、ご自分の羽で、あなたをおおわれる。あなたは、その翼の下に身を避ける。主の真実は、大盾であり、とりでである」詩篇91篇に出てくる「あなた」を文字通り「自分」にあてはめることもできますが、どうやらこの詩は特定の「あなた」を指して歌っている…

詩篇90篇 手のわざを確かなものにしてください

詩90:17「私たちの神、主のご慈愛が私たちの上にありますように。そして、私たちの手のわざを確かなものにしてください。どうか、私たちの手のわざを確かなものにしてください」 詩篇90篇から、詩篇の第4巻に入ります。詩篇は最も古い写本マソラ本文で、すでに…

詩篇89篇 彼に対して真実である

詩89:28「わたしの恵みを彼のために永遠に保とう。わたしの契約は彼に対して真実である」「彼」とはダビデのことです。ダビデと契約を交わしたというなら、おそらく「彼はわたしの名のために一つの家を建て、わたしはその王国の王座をとこしえまでも堅く立てる(2サ…

詩篇88篇 亡霊が起き上がって

詩88:10「あなたは死人のために奇しいわざを行なわれるでしょうか。亡霊が起き上がって、あなたをほめたたえるでしょうか。セラ」 「死人」のヘブル語は「muwth(ムース)」が使われており、「亡霊」には「rapha(ラーファ)」が使われています。どちらも「死」を表す単語で…

詩篇87篇 この民はここで生まれた」

詩87:6「主が国々の民を登録されるとき、「この民はここで生まれた」としるされる。セラ」 5節には「だれもかれもが、ここで生まれた(5)」とあります。シオンを一箇所だとすると、そこで生まれた者は数えるぐらいしかいないことになります。しかし、「だれもかれ…

詩篇86篇 心を尽くしてあなたに感謝し

詩86:12「わが神、主よ。私は心を尽くしてあなたに感謝し、とこしえまでも、あなたの御名をあがめましょう」 ダビデはいくつかの願いを主にしています。「私に答えてください(1)」、「たましいを守ってください(2)」、「あわれんでください(3)」という願いです。しか…

士師記20章 ユダが最初だ

士20:18「イスラエル人は立ち上がって、ベテルに上り、神に伺って言った。「私たちのため、だれが最初に上って行って、ベニヤミン族と戦うのでしょうか。」すると、主は仰せられた。「ユダが最初だ」」ベニヤミンの領地はヨセフ(エフライム)とユダの間にありま…

士師記19章 エジプトの地から上って来た日から今日まで

士19:30「それを見た者はみな言った。「イスラエル人がエジプトの地から上って来た日から今日まで、こんなことは起こったこともなければ、見たこともない。このことをよく考えて、相談をし、意見を述べよ」」この話の中心のレビ人の名前は書かれていませんが、…

士師記17章 主が私をしあわせにしてくださる

士17:13「そこで、ミカは言った。「私は主が私をしあわせにしてくださることをいま知った。レビ人を私の祭司に得たから」」この話は別に異邦の国の話ではありません。ミカはエフライム族で(1)、通りかかったレビ人もユダのベツレヘムから来たと言っています(9)…

士師記16章 自分の心をみな明かした

士16:18「デリラは、サムソンが自分の心をみな明かしたことがわかったので、人をやって、ペリシテ人の領主たちを呼んで言った。「今度は上って来てください。サムソンは彼の心をみな私に明かしました。」ペリシテ人の領主たちは、彼女のところに上って来た。…

士師記15章 ペリシテ人が私たちの支配者である

士15:11「そこで、ユダの人々三千人がエタムの岩の裂け目に下って行って、サムソンに言った。「あなたはペリシテ人が私たちの支配者であることを知らないのか。あなたはどうしてこんなことをしてくれたのか。」すると、サムソンは彼らに言った。「彼らが私に…

士師記11章 三百年間住んでいたのに

士11:26「イスラエルが、ヘシュボンとそれに属する村落、アロエルとそれに属する村落、アルノン川の川岸のすべての町々に、三百年間住んでいたのに、なぜあなたがたは、その期間中に、それを取り戻さなかったのか」 エフタの話しているのはイスラエルがヨルダ…

士師記9章 この町のつかさゼブルは

士9:30「この町のつかさゼブルは、エベデの子ガアルの言ったことを聞いて、怒りを燃やし」ガアルがシェケムを通りかかったとき(26)、と書かれていますが、偶然通りかかったようには思えません。彼は「シェケムの父ハモルの人々に仕えなさい(28)」と訴えています…

士師記7章 ギデオンの剣にほかならない

士7:14「すると、その仲間は答えて言った。「それはイスラエル人ヨアシュの子ギデオンの剣にほかならない。神が彼の手にミデヤンと、陣営全部を渡されたのだ」」ギデオンとギデオンの従者プラは、敵陣に偵察に行き、たまたまある男が夢の話をするのに遭遇します…

士師記6章 酒ぶねの中で小麦を打っていた

士6:11「さて主の使いが来て、アビエゼル人ヨアシュに属するオフラにある樫の木の下にすわった。このとき、ヨアシュの子ギデオンはミデヤン人からのがれて、酒ぶねの中で小麦を打っていた」 酒ぶねは、ぶどうを足で踏む大きな木の箱で、人がしゃがむと外からは…

士師記2章 エグロンはアモン人とアマレク人を集め

士3:13「エグロンはアモン人とアマレク人を集め、イスラエルを攻めて打ち破り、彼らはなつめやしの町を占領した」「なつめやしの町」とは、申命記によればエリコだと書かれています(申34:3)。もともとヨルダン川を渡る前の東側はアモン人の領土でした(申2:21)。…

士師記1章 アクサを妻として与えよう

士1:12「そのときカレブは言った。「キルヤテ・セフェルを打って、これを取る者には、私の娘アクサを妻として与えよう」」 オテニエルは兄の娘、つまり姪と結婚したことになります。結婚の条件はキルヤテ・セフェルを打つことです。カレブが期待したのは、「デビ…

詩篇84篇 なんと幸いなことでしょう

詩84:4「なんと幸いなことでしょう。あなたの家に住む人たちは。彼らはいつも、あなたをほめたたえています」 「幸い」ヘブル語「eshar(エシャー)」は、「祝福された」とか「幸せ」の意味があります。84篇では「なんと幸いなこと」が3回繰り返され(4、5、12)、1節の「なんと…

詩篇83篇 こうして彼らが知りますように

詩83:18「こうして彼らが知りますように。その名、主であるあなただけが、全地の上にいますいと高き方であることを」 イスラエルの敵はイシュマエル、モアブ、ハガル、ゲバル、アモン、アマレク、ツロ、ペリシテだと書かれています(6-7)。イシュマエルはアブ…

詩篇82篇 神は神々の真ん中で

詩82:1「神は神の会衆の中に立つ。神は神々の真ん中で、さばきを下す」 この「神々」は、6節にある「おまえたちは神々だ」の「神々」のことです。「神々」のヘブル語は「elohiym(エロヒーム)」で、特定の神を指しているのではなく、いわゆる一般的な名刺「神」を意味します…

詩篇81篇 メリバの水のほとりで

詩81:7「あなたは苦しみのときに、呼び求め、わたしは、あなたを助け出した。わたしは、雷の隠れ場から、あなたに答え、メリバの水のほとりで、あなたをためした。セラ」 やはり神にとっても、イスラエルの民にとっても出エジプトは大きな分岐点となった出来事…

詩篇80篇 私たちをもとに返し

詩80:3「神よ。私たちをもとに返し、御顔を照り輝かせてください。そうすれば、私たちは救われます」3回繰り返されるこのことばは(7,19)、この詩の主題になっていることばです。いったいアサフは、どの時点から元に戻してほしいの願っているのでしょうか。エジ…

詩篇79篇 あなたを知らない国々に

詩79:6「どうか、あなたを知らない国々に、御名を呼び求めない王国の上に、あなたの激しい憤りを注ぎ出してください」エルサレムが廃墟(1)になったのはバビロン捕囚のときです。2017年度訳では「エルサレムをがれきの山としました」となっています。ユダ国はヨシ…