2022-12-01から1ヶ月間の記事一覧

詩篇119篇 仰せはことごとく正しい

詩119:172「私の舌はあなたのみことばを歌うようにしてください。あなたの仰せはことごとく正しいから」 そのむかし、エジプトのピラミッドは王が権威を誇示するために、労働者を無理やり働かせ作らせたという学説が有力でした。しかし、今はそのように唱える…

詩篇119篇 夜明けの見張りよりも先に目覚め

詩119:148「私の目は夜明けの見張りよりも先に目覚め、みことばに思いを潜めます」 夜明けとともに起き、みことばに思いを潜めることは大切なことだと思います。それは初子や初穂の考え方と同じのように思えます。一日の最初の時間を主に捧げることは、朝の大…

詩篇119篇 金よりも、純金よりも

詩119:127「それゆえ、私は、金よりも、純金よりも、あなたの仰せを愛します」 ダビデは主の教えとさばきは金や純金よりも好ましく、蜂の巣からしたたり落ちる蜜よりも甘いと歌っています(詩19:10)。金や純金は、荒野にいるころから大切なものとされていました…

詩篇119篇 苦しみに会ったこと

詩119:71「苦しみに会ったことは、私にとってしあわせでした。私はそれであなたのおきてを学びました」 神からの試みはときによって心が痛いものです。それでもヤコブは手紙の中で「さまざまな試練に会うときは、それをこの上もない喜びと思いなさい(ヤコ1:2)」と…

詩篇119篇 みことばのとおりに

詩119:41「主よ。あなたの恵みと、あなたの救いとが、みことばのとおりに、私にもたらされますように」 33節から64節までヘブル語のアルファベットの3番目の文字「ギメル」で始まる詩になっています。33節から64節までは一貫して、主の教えとそれを守ることにつ…

詩篇119篇 どのようにして若い人は

詩119:009「どのようにして若い人は自分の道をきよく保てるでしょうか。あなたのことばに従ってそれを守ることです」 9節からはヘブル語アルファベット2番目の文字「ベート」から始まる歌が16節まで続きます。ここでは「どのようにして」のヘブル語「ma(マー)」の接…

詩篇117篇 すべての国々よ

詩117:1「すべての国々よ。主をほめたたえよ。すべての民よ。主をほめ歌え」 150ある詩篇の中で最も短い詩ですが、パウロは「すべての国々よ」「すべての民よ」という部分を引用して、異邦人にも福音は宣べ伝えるべきだと主張しています(ロマ15:11)。荒野にいるとき…

詩篇116篇 主に何をお返ししようか

詩116:12「主が、ことごとく私に良くしてくださったことについて、私は主に何をお返ししようか」 世の中には容姿端麗で高学歴、おまけにスポーツ万能な人がいます。さらに、性格も温厚で、人に優しいようなら多くの人から愛される存在になるでしょう。しかし、…

詩篇115篇 彼らの神はいったいどこにいるのか

詩115:2「なぜ、国々は言うのか。「彼らの神は、いったいどこにいるのか」と」 イスラエルには十戒があり、その中で偶像を作ることを固く禁じられています(出20:4)。これはほかの宗教と大きく違っているところで、近隣諸国の信じる対象はかならず偶像が伴って…

詩篇114篇 海は見て逃げ去り

詩114:3「海は見て逃げ去り、ヨルダン川はさかさに流れた」 イスラエルは葦の海を分けて、その乾いた土地を歩いてエジプトからの追撃を逃れました(出14:21-23)。また、荒野での40年が終わるころ、約束の地に入るために契約の箱がヨルダン川の水ぎわに立ったと…

詩篇113篇 身を低くして天と地をご覧になる

詩113:6「身を低くして天と地をご覧になる」 日本のテレビ番組「水戸黄門」「遠山の金さん」「暴れん坊将軍」などは、自分の身分を隠して下々のところに行き事件を解決するストーリーとなっています。聖書の神も高い御位に座しておられるのに(5)、身を低くして天と地…

詩篇112篇 自分のことを公正に取り行なう

詩112:5「しあわせなことよ。情け深く、人には貸し、自分のことを公正に取り行なう人は」 自分を客観的に見れる人は、自分に対して厳しく、神に対しても正しい態度を取れるのだと思います。ここでは「直ぐな人(2)」という表現を使っていますが、その人は祝福を受…

詩篇110篇 あなたの敵の真ん中で治めよ

詩110:2「主は、あなたの力強い杖をシオンから伸ばされる。「あなたの敵の真ん中で治めよ」」 2022年にロシアはウクライナに侵攻し、その領土を占領しました。ロシアは自分と接する国が西側諸国、NATOに属する国であることを容認せず、ウクライナがNATOに加盟を…

詩篇109篇 その子らはみなしごとなり

詩109:9「その子らはみなしごとなり、彼の妻はやもめとなりますように」 いくらダビデが悪者に痛めつけられたからといって、その子や妻にまで主のわざわいを願うのはいかがなものでしょうか。しかも「彼の子らは、さまよい歩いて、物ごいをしますように(10)」と…

詩篇108篇 出陣なさらないのですか

詩108:11「神よ。あなたは私たちを拒まれたのではありませんか。神よ。あなたは、もはや私たちの軍勢とともに、出陣なさらないのですか」 この詩はおそらくダビデが出陣する前に歌ったものだと思われます。モアブもエドムもペリシテも、当時ダビデが戦っていた…

詩篇107篇 彼らが主に向かって叫ぶと

詩107:6「この苦しみのときに、彼らが主に向かって叫ぶと、主は彼らを苦悩から救い出された」 この表現が定型句のようになり何度か繰り返されています(6、13、19、28)。何度も繰り返す人の勝手な行動と神の御心との間には大きな隔たりがあり、人が神から離れ自分…

詩篇106篇 「アーメン」と言え。ハレルヤ

詩106:48「ほむべきかな。イスラエルの神、主。とこしえから、とこしえまで。すべての民が、「アーメン」と言え。ハレルヤ」 106篇は「ハレルヤ」で始まり、「ハレルヤ」で終わる詩です。英語訳NIVでは「ハレルヤ」にあたる「haral ya」をすべて「praise the Lord」と訳…

詩篇105篇 モーセと主が選んだアロン

詩105:26「主は、そのしもべモーセと、主が選んだアロンを遣わされた」 この歌い手はアブラハムから出エジプトにいたるまでのことを歌い、そして約束の地に入られたことを喜んでいます。アブラハム、イサク、ヤコブと続き、ヤコブの子らから飢饉から救うために…

詩篇103篇 人の日は、草のよう

詩103:15「人の日は、草のよう。野の花のように咲く」 モーセは「私たちの齢は七十年。健やかであっても八十年(90:10)」と歌い、80年の生涯は決して長くなく、早く過ぎ去るものだと感じていたようです。ここでも人の日は草や野の花のようで風がそこを過ぎるなら…

詩篇102篇 着物のように取り替えられる

詩102:26「これらのものは滅びるでしょう。しかし、あなたはながらえられます。すべてのものは衣のようにすり切れます。あなたが着物のように取り替えられると、それらは変わってしまいます」 黙示録には新しい天地の様子が描かれています。そこには海はもうあ…

詩篇101篇 高ぶる目と誇る心の者に

詩101:5「陰で自分の隣人をそしる者を、私は滅ぼします。高ぶる目と誇る心の者に、私は耐えられません」 上に立つ人たちがすべて高ぶりを避けてくれればありがたいものです。しかし、現実は上に立つ者は権力をかさに威張る人を多く見かけます。ダビデはだれが「…

詩篇100篇 全地よ。主に向かって

詩100:1「全地よ。主に向かって喜びの声をあげよ」 これは旧約聖書の詩篇なので、ユダヤ人はこの歌をよく知っています。つまりユダヤ人も自分たちが信仰する、アブラハム、イサク、ヤコブの神がやがて全地に知れ渡り、多くの人たちが主を賛美するように願って…

詩篇99篇 モーセとアロン、サムエル

詩99:6「モーセとアロンは主の祭司の中に、サムエルは御名を呼ぶ者の中にいた。彼らは主を呼び、主は彼らに答えられた」 同じ祭司でも、主の御名を呼ぶ者でも、主が答えられたのはモーセ、アロン、サムエルでした。彼らは神から導き出され主の働きのために召し…

詩篇98篇 立琴に合わせて

詩98:5「立琴に合わせて、主にほめ歌を歌え。立琴と歌の調べに合わせて」 楽器の名前がいくつか出ていますが、ほかにもタンバリン、カスタネット、シンバルなどの打楽器もダビデは使っていました(2サム6:5)。当時の竪琴がどういうものだったかは、いろいろな意見…

詩篇96篇 尊厳と威光は御前にあり

詩96:6「尊厳と威光は御前にあり、力と光栄は主の聖所にある」 英語では「尊厳」は「splendor(NIV)」となっており、「威光」は「majesty(NIV)」と訳されています。「尊厳」は辞書では「どことなくおごそかなこと」となっています。威光も尊厳も栄光のためにに輝き、近寄れ…

詩篇95篇 彼らは心の迷っている民だ

詩95:10「わたしは四十年の間、その世代の者たちを忌みきらい、そして言った。「彼らは、心の迷っている民だ。彼らは、わたしの道を知ってはいない」と」 イスラエルの民が40年間荒野で過ごすことになったのは、約束の地を偵察した日数に準じています。「あなた…

詩篇94篇 ご覧にならないだろうか

詩94:9「耳を植えつけられた方が、お聞きにならないだろうか。目を造られた方が、ご覧にならないだろうか」 第2次世界大戦が終わっても、世界の各地の植民地では独立の気運が高まり、それぞれ独立戦争に発展しました。インドネシアなどは有名で、終戦直後の19…