2018-10-01から1ヶ月間の記事一覧

詩篇76篇 憤りの余りまでをも

詩76:10「まことに、人の憤りまでもが、あなたをほめたたえ、あなたは、憤りの余りまでをも身に締められます」 「憤り」のヘブル語「chemah(ヘイマ)」は、激しい怒りの感情を意味し、それが神をほめたたえるのは矛盾しているように思えます。何か御心とは逆…

イザヤ75章 わたしみずから公正にさばく

詩75:2「わたしが、定めの時を決め、わたしみずから公正にさばく」 「定めの時」の「定め」はヘブル語「mow'ed(モウエド)」が使われ、「集会、宴会」の他「約束された」という意味もあります。また「公正」は「meyshar(メシャール)」という単語で「平等」や…

詩篇73篇 神の近くにいることが

詩73:28「しかし私にとっては、神の近くにいることが、しあわせなのです。私は、神なる主を私の避け所とし、あなたのすべてのみわざを語り告げましょう」 アサフは高慢な者に出会い、彼らの暴虐と横暴を知るのです(3-13)。悪者のからだは脂ぎって(4)、高慢が…

詩篇72篇 貧しい者をあわれみ

詩72:13「彼は、弱っている者や貧しい者をあわれみ、貧しい者たちのいのちを救います」 「彼」とは「王の子(1)」のことで、一貫して「彼」について歌われている詩です。最初に「ソロモンによる」とあり、最後に「ダビデの祈りは終わった(20)」で終わっていま…

詩篇71篇 私は生まれたときから

詩71:6「私は生まれたときから、あなたにいだかれています。あなたは私を母の胎から取り上げた方。私はいつもあなたを賛美しています」 ダビデは自分の人生で神がいつもともにいることを感じています。それは「生まれたときから(6)」始まり、「若いころ(5,17…

詩篇70篇 急いで私を助けてください

詩70:1「神よ。私を救い出してください。主よ。急いで私を助けてください」 詩篇70篇の表題には「記念のために」とあります。ヘブル語「zakar(ザカー)」は「思い起こす」や「思い出させる」という意味があります。英語NIVでは「pitition(嘆願)」と訳されてい…

詩篇69篇 あなたの家を思う熱心が

詩69:9「それは、あなたの家を思う熱心が私を食い尽くし、あなたをそしる人々のそしりが、私に降りかかったからです」 詩篇69篇はユダヤ人たちに親しまれていたようで、新約ではこの詩からの引用が多くあります。その一つに過ぎ越しの祭りのとき、イエス様が…

詩篇68篇 いと高き所に上り

詩68:18「あなたは、いと高き所に上り、捕らわれた者をとりこにし、人々から、みつぎを受けられました。頑迷な者どもからさえも。神であられる主が、そこに住まわれるために」 この箇所はダビデが聖霊を受け、天から来られたメシヤを見せられているものです…

詩篇66篇 雄牛を雄やぎといっしょに

詩66:15「私はあなたに肥えた獣の全焼のいけにえを、雄羊のいけにえの煙とともにささげます。雄牛を雄やぎといっしょに、ささげます。セラ 」 雄牛と雄やぎを一緒に捧げるのは和解のいけにえのときです(民7:17)。また、全焼のいけにえは、主への火によるささ…

ヨエル3章 エルサレムは聖地となり

ヨエ3:17「あなたがたは、わたしがあなたがたの神、主であり、わたしの聖なる山、シオンに住むことを知ろう。エルサレムは聖地となり、他国人はもう、そこを通らない」 やはり最後はエルサレムが神が望む場所なのでしょう。イスラエルを建国してもエルサレム…

ヨエル2章 北から来るもの

ヨエ2:20「わたしは北から来るものを、あなたがたから遠ざけ、それを荒廃した砂漠の地へ追いやり、その前衛を東の海に、その後衛を西の海に追いやる。その悪臭が立ち上り、その腐ったにおいが立ち上る。主が大いなることをしたからだ」 イスラエルからまっす…

ヨエル1章 食い荒らすいなごが食った

ヨエ1:4「かみつくいなごが残した物は、いなごが食い、いなごが残した物は、ばったが食い、ばったが残した物は、食い荒らすいなごが食った」 バッタの大量発生による被害は全世界で報告があり、日本も例外ではありません。日本語では「蝗害(こうがい)」と言…

イザヤ66章 ところがシオンは

イザ66:8「だれが、このような事を聞き、だれが、これらの事を見たか。地は一日の陣痛で産み出されようか。国は一瞬にして生まれようか。ところがシオンは、陣痛を起こすと同時に子らを産んだのだ」 黙示録にも女が子を産もうとしている記述があります(黙12:…

イザヤ65章 百歳で死ぬ者

イザ65:20「そこにはもう、数日しか生きない乳飲み子も、寿命の満ちない老人もない。百歳で死ぬ者は若かったとされ、百歳にならないで死ぬ者は、のろわれた者とされる」 これは新天地が創造された後のことです(17)。黙示録では新天地ではいのちの木の実を食…

イザヤ63章 だれも助ける者はなく

イザ63:5「わたしは見回したが、だれも助ける者はなく、いぶかったが、だれもささえる者はいなかった。そこで、わたしの腕で救いをもたらし、わたしの憤りを、わたしのささえとした」 聖書の中では神ご自身が自分を指して言う場合、ひらがなの「わたし」を使…

イザヤ62章 その救いが、たいまつのように

イザ62:1「シオンのために、わたしは黙っていない。エルサレムのために、黙りこまない。その義が朝日のように光を放ち、その救いが、たいまつのように燃えるまでは」 城壁(6)や聖所の庭(9)のことが書かれているので捕囚から70年後の神殿再建の預言にも思えま…

イザヤ61章 花嫁のように

イザ61:10「わたしは主によって大いに楽しみ、わたしのたましいも、わたしの神によって喜ぶ。主がわたしに、救いの衣を着せ、正義の外套をまとわせ、花婿のように栄冠をかぶらせ、花嫁のように宝玉で飾ってくださるからだ」 「花嫁」のヘブル語は「kallah(カ…

イザヤ60章 神があなたの光栄となる

イザ60:19「太陽がもうあなたの昼の光とはならず、月の輝きもあなたを照らさず、主があなたの永遠の光となり、あなたの神があなたの光栄となる」 この預言は700年後にヨハネによって再確認されています(黙22:5)。そして黙示録からさらに2000年が経過し、神が…

イザヤ59章 あなたがたの罪が

イザ59:2「あなたがたの咎が、あなたがたと、あなたがたの神との仕切りとなり、あなたがたの罪が御顔を隠させ、聞いてくださらないようにしたのだ」 アダムとエバが罪を犯したとき、最初に気づいたことは自分たちは裸だということでした(創3:7)。また、主が…

イザヤ58章 ヤコブのゆずりの地

イザ58:14「そのとき、あなたは主をあなたの喜びとしよう。「わたしはあなたに地の高い所を踏み行かせ、あなたの父ヤコブのゆずりの地であなたを養う」と主の御口が語られたからである」 「ヤコブのゆずりの地」というのは、乳と蜜の流れる地(出33:3)、現在…

イザヤ56章 宦官たちには

イザ56:4「まことに主はこう仰せられる。「わたしの安息日を守り、わたしの喜ぶ事を選び、わたしの契約を堅く保つ宦官たちには」」 宦官はイスラエルに王制が確立した時には役職として存在していました(1サム8:15)。2つに分裂後もイスラエルにも(1王22:9)、…

イザヤ55章 豊かに赦してくださるから

イザ55:7「悪者はおのれの道を捨て、不法者はおのれのはかりごとを捨て去れ。主に帰れ。そうすれば、主はあわれんでくださる。私たちの神に帰れ。豊かに赦してくださるから」 「豊かに赦してくださる」の「豊か」のヘブル語は「rabah(ラバー)」で「何度も」…

イザヤ54章 荒れ果てた町々を人の住む所とする

イザ54:3「あなたは右と左にふえ広がり、あなたの子孫は、国々を所有し、荒れ果てた町々を人の住む所とするからだ」 1948年に建国されたイスラエルのデータを参考にするなら、建国時の人口75万人に対し、2015年には800万人を超えています。この内ユダヤ人は…

イザヤ53章 彼は罰せられ、神に打たれ

イザ53:4「まことに、彼は私たちの病を負い、私たちの痛みをになった。だが、私たちは思った。彼は罰せられ、神に打たれ、苦しめられたのだと」 マタイによればイエス様を捕らえたのは祭司や律法学者の「ねたみ」が原因だと書かれています(マタ27:18)。イエ…

イザヤ52章 ここにわたしがいる

イザ52:6「それゆえ、わたしの民はわたしの名を知るようになる。その日、『ここにわたしがいる』と告げる者がわたしであることを知るようになる」 パウロは宣教の召命としてイザヤの52章のことばを引用しています(7)。「宣べ伝える人がなくて、どうして聞く…

イザヤ51章主はシオンを慰め

イザ51:3「まことに主はシオンを慰め、そのすべての廃墟を慰めて、その荒野をエデンのようにし、その砂漠を主の園のようにする。そこには楽しみと喜び、感謝と歌声とがある」 もし、人が永遠に生きることが最初から分かっているなら、救われることも、贖われ…