エレミヤ33章 すべての咎を赦す

エレ33:8「わたしは、彼らがわたしに犯したすべての咎から彼らをきよめ、彼らがわたしに犯し、わたしにそむいたすべての咎を赦す」
エレミヤは散々ユダ国に対して、滅びの預言をしてきました。そして今、監視の庭に閉じ込められ(1)、間もなくユダはバビロンに抵抗しようとしています(5)。これはバビロンが城壁を包囲しているときで(32:2)、列王記では「ゼデキヤの治世の第九年、第十の月の十日(2王25:1)」だとされています。つまり、これから捕囚が始まろうとしているときに、70年後には帰されるだの(29:10)、繁栄が元どおりにされる(7)などと預言しているのです。さらに、あれだけ主に従わなかった罪によって滅びる…と宣告していたのに、今度は「わたしにそむいたすべての咎を赦す(8)」と預言しています。エレミヤの口から語られる主のことばはあまりにも飛躍しすぎて、聞く側としては頭が混乱しまいます。しかし、聖書を読む人々はエレミヤの預言の結果を知っています。捕囚され、70年後に解放され、神殿を再建した…これらの事はすべてエレミヤの預言通りです。「赦される」ことは目に見えない領域のことで、本当にそうなのかはわかりませんが、現在に至るまでユダヤ人は滅びず、自分たちの国を建て、豊かな経済力があることは事実です。