2020-12-01から1ヶ月間の記事一覧

詩篇119篇176節まで あなたの仰せを忘れません

詩119:176「私は、滅びる羊のように、迷い出ました。どうかあなたのしもべを捜し求めてください。私はあなたの仰せを忘れません」最後の8節、すなわち169節から176節はヘブル語のアルファベット最後の文字「タウ」から始まる詩です。英語の「T」の発音に似ています…

詩篇119篇152節まで あなたのさとしは奇しく

詩119:129「あなたのさとしは奇しく、それゆえ、私のたましいはそれを守ります」129節から136節までは、ヘブル語のアルファベット17番目の「pe(ぺ)」から始まる単語でつづられています。129節では「pele(ペレ)」が使われ「奇しい」の意味です。以下、130節「pethach(…

詩篇119篇128節まで 私の道の光です

詩119:105「あなたのみことばは、私の足のともしび、私の道の光です」 詩篇119篇でもっとも有名な節が105節です。105節からヘブル語のアルファベット「ヌン」から始まる詩が8節続きます。「光」はヘブル語の「ore(オー)」が使われ、創世記の最初「光があれ」と言われた…

詩篇119篇 天において定まっています

詩119:89「主よ。あなたのことばは、とこしえから、天において定まっています」89節からはヘブル語12番目のアルファベット「lamed(ラメッド)」から始まる詩になっています。これから96節まですべて「lamed」から始まる単語で詩が続きます。最初は「aowlam(オラーム)…

詩篇119篇 幸いなことよ

詩119:1「幸いなことよ。全き道を行く人々、主のみおしえによって歩む人々」 119篇の最初は「幸いなこと」、英語では「blessed」、ヘブル語「esher(エシャー)」から始まっています。「esher」はヘブル語のアルファベットの最初の「アレフ」で始まる単語です。以下8節に至…

詩篇118篇 その恵みはとこしえまで

詩118:1「主に感謝せよ。主はまことにいつくしみ深い。その恵みはとこしえまで」 この詩篇のテーマであり、最初の節と最後の節に繰り返されています(29)。おそらく「その恵みはとこしえまで」のフレースが同じ調子の歌で、この音を繰り返すような歌だと思われま…

詩篇117篇 主をほめたたえよ

詩117:1「すべての国々よ。主をほめたたえよ。すべての民よ。主をほめ歌え」 「主をほめたたえよ」は、「ハレルヤ」ではなく、「ハレル ヤハウェー」となっています。新改訳ではすべて太文字の「主」で表すルールになっており、これらはすべて発音が困難な「YHWH」が表記…

詩篇116篇 私は主を愛する

詩116:1「私は主を愛する。主は私の声、私の願いを聞いてくださるから」なぜ主を愛するのか、それは私の声、願いを聞いてくださるからです。「愛する」のヘブル語は「ahab(アハーブ)」が使われています。これは人が主に対して愛していると言っていますが、主から人…

詩篇115篇 死人は主をほめたたえることがない

詩115:17「死人は主をほめたたえることがない。沈黙へ下る者もそうだ」もし、主をほめたたえることが出来ないのなら、その人は死んでいるのかもしれません。「口があっても語れず、目があっても見えない。耳があっても聞こえず、鼻があってもかげない(5-6)」なら…

詩篇114篇 なぜ子羊のようにはねるのか

詩114:6「山々よ。おまえはなぜ雄羊のようにはねるのか。丘よ。なぜ子羊のようにはねるのか」 出エジプトの中には山が跳ねたり、丘がジャンプするような記述は残っていません。ただ、葦の海を2つに分けたことが書かれています(出14:21)。また、ヨルダン川が逆…

詩篇112篇 悪者の願いは滅びうせる

詩112:10「悪者はそれを見ていらだち、歯ぎしりして溶け去る。悪者の願いは滅びうせる」この歌い手はこの詩の歌い始めのアルファベット「アルフ」を使った単語に「esher(エシャー)」を使っています。その意味は「祝福された」というもので、新改訳では「幸いなことよ(…

詩篇111篇 主を恐れることは知恵の初め

詩111:10「主を恐れることは、知恵の初め。これを行なう人はみな、良い明察を得る。主の誉れは永遠に堅く立つ」 111篇と112篇は折句(おりく)のような形態をとっています。最初の「ハレルヤ(1)」は別にして、次の語はヘブル語のアルファベットの最初の語「アレフ」…

詩篇110篇 わたしの右の座に着いていよ

詩110:1「主は、私の主に仰せられる。「わたしがあなたの敵をあなたの足台とするまでは、わたしの右の座に着いていよ」」 これはパリサイ人がイエス様をダビデの子だと言ったときに、反論に使われた詩篇の一句です(マタ22:44)。この中でダビデが「主」、つまり神の…

詩篇109篇 悪者を彼に遣わしてください

詩109:6「どうか、悪者を彼に遣わしてください。なじる者が彼の右に立つようにしてください」いったいダビデに何があったのでしょうか。と疑いたくなる詩です。相当な憎しみと、相手に対する嫌悪が感じられます。もちろんさばくことが神の領域であることはダビ…

詩篇108篇 ほめ歌を歌いましょう

詩108:1「神よ。私の心はゆるぎません。私は歌い、私のたましいもまた、ほめ歌を歌いましょう」詩篇が登場する最も古い文献マソラ本文では、すでに詩篇は150に分類されており、5巻に分かれていました。詩篇108篇は詩篇57と60篇の合体したような歌になっており…

詩篇107篇 その恵みはとこしえまで

詩107:1「主に感謝せよ。主はまことにいつくしみ深い。その恵みはとこしえまで」 この表現は主を賛美するときの定形のもので、同じパターンが聖書の至るところで見受けられます。特に「その恵みはとこしえまで」という表現は、詩篇136篇では毎節ごとに出てくる歌…

詩篇105篇 彼らにさきがけて送られた

詩105:17「主はひとりの人を彼らにさきがけて送られた。ヨセフが奴隷に売られたのだ」アブラハムとの約束、「わたしが示す地へ行きなさい(創12:1)」は、その通り実現しました。アブラハム、イサク、ヤコブと神の示されたカナンの地での生活が続きましたが、神の…

詩篇104篇 みわざはなんと多いことでしょう

詩104:24「主よ。あなたのみわざはなんと多いことでしょう。あなたは、それらをみな、知恵をもって造っておられます。地はあなたの造られたもので満ちています」 宇宙に目を向けるなら、その果てしない広さに圧倒されるでしょう。主は太陽と月を備えられました…

詩篇103篇 主の良くしてくださったことを

詩103:2「わがたましいよ。主をほめたたえよ。主の良くしてくださったことを何一つ忘れるな」 ダビデの人生が順風満帆ではなかったことは、聖書を読む者ならわかっています。何よりも主に油注がれたサウルがダビデを追い回したことは、彼には相当なプレッシャ…

詩篇102篇 天から地の上に目を注がれ

詩102:19「主はその聖なるいと高き所から見おろし、天から地の上に目を注がれました」 主が天から地に目を注がれていることは、他の箇所にも書かれています。予見者ハナニがユダの王アサに語った「主はその御目をもって、あまねく全地を見渡し、その心がご自分…

詩篇101篇 私は曲がったわざを憎みます

詩101:3「私の目の前に卑しいことを置きません。私は曲がったわざを憎みます。それは私にまといつきません」ダビデが実直で、義理堅いことは聖書のいたるところに書かれています。あるとき「ベツレヘムの井戸の水が飲めたらなあ」とつぶやくと、ダビデの3勇士は…

詩篇100篇 知れ。主こそ神

詩100:3「知れ。主こそ神。主が、私たちを造られた。私たちは主のもの、主の民、その牧場の羊である」「知れ」はヘブル語「yada(ヤダー)」が使われており、エデンの園でへびがエバを誘惑したときに「神のようになり、善悪を知るようになる(創3:5)」と言い、これが聖…

詩篇98篇 主は地をさばくために来られる

詩98:9「確かに、主は地をさばくために来られる。主は義をもって世界をさばき、公正をもって国々の民を、さばかれる」 この詩の歌い手は96篇の歌い手と同じなのでしょうか。表現は少し違いますが、「新しい歌を主に歌え(96:1)」から始まり、「主は来られる(96:13)…

詩篇97篇 すべての神々よ主にひれ伏せ

詩97:7「偶像に仕える者、むなしいものを誇りとする者は、みな恥を見よう。すべての神々よ。主にひれ伏せ」ここで使われている「神々」のヘブル語は「elohiym(エロヒーム)」で、ヘブル語で一般的に使われている神のことです。英語キングジェームス訳では、旧約の中…

詩篇96篇 義をもって世界をさばき

詩96:13「確かに、主は来られる。確かに、地をさばくために来られる。主は、義をもって世界をさばき、その真実をもって国々の民をさばかれる」 「主に歌え(1ー2」と「主にささげよ(7-8)」が3回繰り返されています。「主にささげよ」は、新共同訳、口語訳、2017年版は…

詩篇95篇 わたしのわざを見ておりながら

詩95:9「あのとき、あなたがたの先祖たちはすでにわたしのわざを見ておりながら、わたしを試み、わたしをためした」 9節から11節までは歌い手が「主」の一人称「わたし」を使って歌っています。「あのとき」はエジプトから脱出したときのことです。葦の海を分けたこ…

詩篇94篇 あなたの慰めが

詩94:19「私のうちで、思い煩いが増すときに、あなたの慰めが、私のたましいを喜ばしてくださいますように」 これはイエス様の言われた「悲しむ者は幸いです。その人たちは慰められるからです(マタ5:4)」と同じ内容です。慰めを知る者は、それだけ思い煩いを経験し…