2018-02-01から1ヶ月間の記事一覧

ヨブ記34章 それは人の役に立たない

ヨブ34:9「彼は言った。「神と親しんでも、それは人の役に立たない」 本当にヨブがそんなことを言ったのでしょうか?どうもヨブの語ったことと、エリフの言った内容との間には大きな隔たりがあるように思えます。「あざけりのように水を飲み(7)」とエリフは…

ヨブ記33章 二度も三度も人に行なわれ

ヨブ33:29「見よ。神はこれらすべてのことを、二度も三度も人に行なわれ 」 「これらすべて」というのは、いくつかの方法で人に語り(14)、人にその悪いわざを取り除かせ、人間から高ぶりを離れさせ (17)、人のいのちがよみに入らないようにされ(18)、人をあ…

ヨブ記32章 ヨブに罪を認めさせる

ヨブ32:12「私はあなたがたに注意を払っていたのに、ヨブに罪を認めさせる者はなく、あなたがたのうちで彼のことばに答える者もいない 」 エリフもまたエルファズ、ビルダデ、ツォファルと同じようにヨブの中に何か悪いものがあると考えていました。エリフが…

ヨブ29章 首長として座に着いた

ヨブ29:25「私は彼らの道を選んでやり、首長として座に着いた。また、王として軍勢とともに住まい、しかも、嘆く者を慰める者のようであった 」 ヨブがいかに住む場所で用いられ、リーダーとして活躍していたかが描かれています。「あのとき(2,6)」や「全能…

ヨブ28章 調べ上げられた

ヨブ28:27「そのとき、神は知恵を見て、これを見積もり、これを定めて、調べ上げられた」 口語訳では「神は知恵を見て、これをあらわにし、これを確かめ、これを極められた」となっています。どこを探しても見つからない知恵の正体は何でしょうか?人にも(13…

ヨブ27章 自分の義を堅く保って

ヨブ27:6「私は自分の義を堅く保って、手放さない。私の良心は生涯私を責めはしない 」 英語NIV では前半は「I will maintain my innocence and never let go of it 」と訳されています。「義」は「innocence」となり、ヘブル語では「tsedaqah(ツェダカ)」が…

ヨブ26章 その下の雲は裂けない

ヨブ26:8「神は水を濃い雲の中に包まれるが、その下の雲は裂けない 」 ヨブ記の中には天地創造に関わる、神の創造の緻密さを表現している箇所がいくつかあります。空には雲があるのは当たり前ですが、単に浮かんでいるだけの雲と、雨を降らせる雲とには違い…

ヨブ25章 ましてうじである人間

ヨブ25:6「ましてうじである人間、虫けらの人の子はなおさらである 」 「うじ」のヘブル語は「rimmah(リマー)」で、出エジプトで荒野にマナが降ってきたとき、安息日の前の日に2倍集めても腐らず、うじもわかなかった…という記述が聖書に最初に出てくる「う…

ヨブ23章 その御座にまで行きたい

ヨブ23:3「ああ、できれば、どこで神に会えるかを知り、その御座にまで行きたい」 ヨブは「私は神のくちびるの命令から離れず、私の定めよりも、御口のことばをたくわえた(12)」と自負しています。さらに言うなら、神の言われたことを忠実に守ってきたはずだ…

ヨブ22章 あなたの悪が大きくて

ヨブ22:5「いや、それはあなたの悪が大きくて、あなたの不義が果てしないからではないか 」 エリファズの本音はここにあります。ヨブに悪、罪、間違い、秘密…なんでもいいから神に反するものがあるに違いないと考えています。イエス様の時代に姦淫の現場で捕…

ヨブ21章 あなたの道を知りたくない

ヨブ21:14「しかし、彼らは神に向かって言う。「私たちから離れよ。私たちは、あなたの道を知りたくない 」 ツォファルは「満ち足りているときに、彼は貧乏になって苦しみ (20:22)」と言いましたが、ヨブは「なぜ悪者どもが生きながらえ、年をとっても、なお…

ヨブ20章 彼は川を見ることがない

ヨブ20:17「彼は川を見ることがない。すなわち、蜜と凝乳の流れる川を見ることがない 」 「彼」とは「悪者(5)」のことです。ヘブル語の「rasha(ラシャー)」が使われ、ツォファルがヨブのことを暗に示唆している単語です。ツォファルは悪が口に甘く、人はどう…

ヨブ19章 私をあわれめ

ヨブ19:21「あなたがた、私の友よ。私をあわれめ、私をあわれめ。神の御手が私を打ったからだ 」 「あわれめ」はヘブル語「chanan(ハナーン)」が使われ、「丁重な態度」を意味します。確かにヨブにとっては、3人の友人の言葉は「ヨブ(彼)をどのように追い詰…

ヨブ記18章 光は暗くなり

ヨブ19:6「彼の天幕のうちでは、光は暗くなり、彼を照らすともしびも消える 」 悪者、すなわち罪ある者がどういう末路を辿るかが書かれています(12-15)。光がない状態は、神の栄光がなくなる状態を表しています。終わりの患難のときには「太陽は暗くなり、月…

ヨブ16章 人の子がその友のために

ヨブ16:21「その方が、人のために神にとりなしをしてくださいますように。人の子がその友のために」 せっかく友達が来てくれたのに、その友人たちは「煩わしい慰め手(2)」となり、財産、家族、健康に続いて友までもがヨブを苦しめる結果になっています。エリ…

ヨブ記15章 神の会議にあずかり

ヨブ15:8「あなたは神の会議にあずかり、あなたは知恵をひとり占めにしているのか 」 「会議」はヘブル語「cowd(ソード) 」で、「秘密」「集会」などの意味があります。神が誰と会議したかは興味のあるところですが、ヨブの最初には神の前に神の子らが来てい…

ヨブ14章 越えることのできない限界

ヨブ14:5「もし、彼の日数が限られ、その月の数もあなたが決めておられ、越えることのできない限界を、あなたが定めておられるなら」 寿命が決まっており、神の定めた限界を人は超えることはできません。これは「もし」ヘブル語「im (イム)」が使われていま…

ヨブ13章 この私が話そう

ヨブ13:13「黙れ。私にかかわり合うな。この私が話そう。何が私にふりかかってもかまわない 」 「黙れ」は非常に強い口調ですが、ヘブル語「charash(ハラーシュ)」は、「平和」の意味をもっています。うるさく言う友人たちには、そういう君たちは神から調べ…

ヨブ12章 その御手のうちにある

ヨブ12:10「すべての生き物のいのちと、すべての人間の息とは、ヨブ12:10「すべての生き物のいのちと、すべての人間の息とは、その御手のうちにある」 「私にも、あなたがたと同様に、悟りがある(3)」と語ったのは、さすがにツォファルがヨブよりも若いのに…

ヨブ11章 野ろばの子も、人として生まれる

ヨブ11:12「無知な人間も賢くなり、野ろばの子も、人として生まれる 」 聖書にはろばがしゃべるという記述があります(民22:25-30)。預言者バラムは神が禁じたにも関わらず、イスラエルの民のもとに行こうとした時に、ろばがうずくまり進まなくなりました。そ…

ヨブ9章 私は自分のいのちをいとう

ヨブ9:20「私は潔白だ。しかし、私には自分自身がわからない。私は自分のいのちをいとう」 「いとう」はおそらく「厭う」のことでしょう。国語辞典では「嫌って避ける」だとあります。新共同訳では「生きていたくない」と訳されています。これはヨブの本音だ…

ヨブ8章きのう生まれた者

ヨブ8:9「私たちは、きのう生まれた者で、何も知らず、私たちの地上にある日は影だからである」 パピルスは沼地でなくても育つか、葦は水がなくても伸びるか(11)…これらのことは、先人の人たちが学んだ知恵です(8)。ヨブが命を全うしたとしても、悟れないこ…

Tヨブ7章 いつまでも生きたくありません

ヨブ7:16「私はいのちをいといます。私はいつまでも生きたくありません。私にかまわないでください。私の日々はむなしいものです 」 ついにヨブは「いつまでも生きたくない」とまで言うようになりました。ヨブは神が自分に関心があり、目を留められることを…