使徒の頃からの付き合い

2テモ4:14「銅細工人のアレキサンデルが私をひどく苦しめました。そのしわざに応じて主が彼に報いられます」
もし、使徒に出てくるアレキサンデルと同一人物なら、彼はパウロのために弁明しようとした者ということになります(使19:33)。彼は雄弁だったらしく、騒ぎが起きたときユダヤ人たちが彼の背中を押し、彼に弁明させようとします。結果的には彼の巧みなしゃべりは実現されませんでしたが、その頃はまだパウロに従い、パウロの味方をする者だったことがわかります。しかし何が彼に起きたのか、アレキサンデルは教会で神を汚すことを言い始め、多くの信徒に悪い影響を与え始めたのです(1テモ1:20)。最初の手紙では、パウロはアレキサンデルをサタンに引き渡したとさえ書いています(1テモ1:19)。この2回目の手紙では、アレキサンデルはまだ教会に留まり、相変わらずパウロを苦しめていたことがわかります。指導者に逆らい、変な教えを広めているのになぜ追い出さなかったのでしょうか?詳しくはわかりませんが、手紙では「彼を警戒しなさい(15)」と書かれ、そして追い出さなかった理由として「彼らがそのためにさばかれることのありませんように(16)」とあります。パウロは長い付き合いの中で決して、仲間を見捨てない心を持っていました。