成功してもむなしい

伝道4:4「私はまた、あらゆる労苦とあらゆる仕事の成功を見た。それは人間同士のねたみにすぎない。これもまた、むなしく、風を追うようなものだ」
ソロモンにかかっては、何でもむなしいものになってしまいます。しかし、歴史上最も贅を尽くし、富を持った王だからこそ言葉に真実味があり、説得力があるのです。現在ならビル・ゲイツとか、日本なら孫正義さんとかが、「仕事の成功はむなしい」というなら、世界中の人は驚き、一体何なら人の心を満たしてくれるのだろうと、考え始めるでしょう。そういう意味においては、セレブな人たちが救われ、証しすることはとても大事なことだと思います。聖書には「金持ちが神の国にはいるよりは、らくだが針の穴を通るほうがもっとやさしい(マコ10:25)」と書かれていますが、主が金持ちを嫌いなわけではありません。お金は人の心を満たし、何の助けもいらないと勘違いしやすいのです。金持ちには、金持ちの証し人が必要です。「ねたみ」のヘブル語は「qinah(kin-na)」で、敵対心や熱心さ、怒りなどの意味も含まれています。十戒で禁じられている、隣人のものをむさぼってはならない、という戒めを守らないと、隣人に対してねたみが生じます。成功の源が「ねたみ」なら祝福を受けることは難しいでしょう。