まだまだ強情

出8:18「呪法師たちもぶよを出そうと、彼らの秘術を使って同じようにしたが、できなかった。ぶよは人や獣についた」
血とカエルまでは呪法師たちも再現できましたが、3番目のブヨの災いになるともうお手上げです。ブヨとアブはカエルの死体の山が腐って、そこに卵を産み付けた虫たちが大繁殖をしたものだと考えられます。ブヨは英語で「gnat」でアブよりも小型の虫で、約10日ほどで孵化します。成虫になるまでは1ヶ月程度なので、ここでは通常より早く成長し、人や獣の血を吸い始めたことになります。アブの原語は「arob(アローブ)」でハチなどの飛ぶ昆虫を指し、英語では「fly」あるいは「swarm」でミツバチやその他の飛ぶ虫を総称する言葉です。どちらにしろ、ブヨよりも大型で、成虫になる時間差がブヨより長いために、ブヨが死んでしまった後に大繁殖し、主のご計画を達成したのだと思います。虫の大群が身の回りにあふれるなら、早くなんとかして欲しいと思うでしょう。事実パロはモーセに民を行かせることを約束しています。しかし、どんなに苦しいことがあっても、喉元過ぎれば忘れてしまうものです。パロは目の前の苦しみから開放されるたびに、苦しみを忘れ、ヘブル人を再び弾圧しようとしました。パロの強情は主の計画でもありますが、300万人を超える民を行かせる決断は、簡単にできないものだったのです。