幕屋の金と青銅はどこから?

出38:29「奉献物の青銅は七十タラント二千四百シェケルであった」
新約のタラントと旧約のタラントは若干重さに違いがあり、はっきりした量はわかりませんが、最大40キロを適用するなら、70タラントは2800キログラムとなり、70タラント2400シェケルは約3000キログラムとなります。モーセシナイ山からなかなか降りてこなかったとき、アロンが女子供から、金の装飾品を集め溶かして金の子牛を作りました。男の装飾品はこのときに含まれていませんから、かなりの量の金属類をエジプトから持ち出したことが想像できます。出エジプトしたイスラエル人を300万人と考えるなら、ひとり1グラムの装飾品をもっていたとしたら、ちょうど3トンとなり、荒野にいながら大量の銀と錫があったこともうなずけます。聖書にはエジプト人イスラエルの民に好意を持つようにされた、と書かれているので(12:48)、決して略奪や強盗で奪ったわけではありません。あくまでも正当な報酬、あるいは贈り物として装飾品があったのです。その中からありったけの金が集められたのだと思います。このころの指導者も民も、主の不思議なわざに心を動かされ、感動してすすんで捧げものをしたのです。モーセの幕屋は遠くから見ても、金色が目立つ様子だったはずです。それは主にふさわしい、仮とはいえ主の隣在がそこに満ちる大切な幕屋でした。