わたしの君主

エゼ45:8「これがイスラエルの中の彼の所有地である。わたしの君主たちは、二度とわたしの民をしいたげることなく、この地は部族ごとに、イスラエルの家に与えられる」
「君主」は英語では「prince」が使われており、原語ヘブル語は「nasiy(ナシー)」でリーダーや格上の立場の人に使われます。民数記では「族長」などと訳されています(民7章など)。ここでは複数形になっていることから、イスラエルの各部族長を指しているのかもしれません。現在のイスラエルでは選挙で首相が選ばれ、首相が国の大筋の方向性を決めています。首相が戦争をやめると言えばそうなるでしょうし、戦争を続けると言うならばそのように国は動きます。2007年以降、イスラム原理主義組織ハマスガザ地区を実効支配していましたが、2014年の夏に停戦合意してからは大きな攻撃はされていません。停戦合意のときのイスラエルの首相は、ベンジャミン・ネタニヤフで日本にも来日したことがあります。 彼がハマスに寛容なわけでもありませんが、ハマスが経済的に困窮したことが停戦の大きな要因とも言われています。一方でイスラエルの経済政策に不満を持つ民衆が、ネタニヤフ不支持に傾いており、次回総選挙では新しい首相に代わるかもしれません。終わりの時代に差し掛かった現代のイスラエルの「君主」は誰になるかは興味のあるところです。