死海で魚が獲れる

エゼ47:10「漁師たちはそのほとりに住みつき、エン・ゲディからエン・エグライムまで網を引く場所となる。そこの魚は大海の魚のように種類も数も非常に多くなる」
エン・ゲディとエン・エグライムの地名はともに死海にある名前です。エン・ゲディは死海中央西にあり、エン・エグライムは死海北端にあります。死海の塩分濃度は30%で、海の塩分量3%に比べ10倍の濃度になります。そのため魚などの生物は生きることができず、もしここに書かれているように網引き漁で大量の魚が獲れたとしたら奇跡のような話です。しかし、イスラエルの再建国以来、農業のため灌漑用水を死海から引き込んだため、水位の低下と地盤沈下が起き、死海が2分割された状態になっています。そうなると海抜の差により塩分濃度が薄まった北側と、塩だけが大量に残る南側とに分かれるだろうと専門家は見ています。11節には「その沢と沼とはその水が良くならないで、塩のままで残る」と書かれ、現在の2分割の状態を示しており将来的には、魚が住める部分と、塩が残る部分に分かれるようになり、まさしく10節、11節の預言が現実に起ころうとしています。預言が語られてから2400年余り、死海で魚が獲れるなどと誰もが考えなかったことが、終わりの時代に具現化するのは興味深いことです。