主の日は来る

ヨエル1:15「ああ、その日よ。主の日は近い。全能者からの破壊のように、その日が来る」
ペテロはヨエルの預言を引用して、「終わりの日に私の霊をすべての人に注ぐ(使2:17)」と語っています。主の霊が注がれるのは、主の日が来られる終わりの時代です。しかしヨエルには「かみつくいなご」「いなご」「ばった」「食い荒らすいなご」が次々に主の国ユダ(イスラエル)を荒らしていくことが書かれています(4)。これはおそらく、アッシリア→メディア→ペルシャギリシャ→ローマとユダヤ人を占領していった国々のことだと思います。その後ユダヤ人たちには国がなくなり、世界の国々に離散していったために、国を指す預言はこの時期以外には考えられません。さらに主の霊が注がれたのはイエス様昇天のあと、ペンテコステのときです(使2:1-4)。つまりヨエルの預言は2000年もの時間の開きがあるのです。聖書には「ベトエルの子(1)」という言葉以外にヨエルを知る ヒントは書かれていません。しかし、新約ではヨエル書の引用が各所で見られ(マタ24:29、マコ13:24、ルカ21:25、ロマ10:13、黙14:13)、ユダヤ人たちが慣れ親しんだ預言書だということがわかります。