最後に申します

1ペテ3:8「最後に申します。あなたがたはみな、心を一つにし、同情し合い、兄弟愛を示し、あわれみ深く、謙遜でありなさい」
「最後」とはギリシャ語で「telos(テロス)」で、まだ3章で手紙の半ばですが、話を締めくくろうとしています。しかし、手紙は5章まで続いており、決してここで終わるわけではありません。ここらもなんとなく、ペテロの性格が現れているような気がします。どんな性格かというと、ある時はイエス様をいさめ(マタ16:22)、他の弟子たちはつまづいても自分だけはつまづかないと言い(マタ26:33)、イエス様が自分の足を洗い始めたら「手も頭も洗ってください」と言ったり(ヨハ13:9)、イエス様が逮捕されるときは大祭司のしもべの耳を切り落とし(ヨハ18:10)、イエス様を3回知らないと否定し(ヨハ18:16-27)、復活のイエス様と会ったときには服のまま湖に飛び込む(ヨハ21:7)ような性格です。おそらく、ペテロはここで手紙 を書き終えようと考えていたのでしょう。ペテロが締めくくろうとした内容は「心を一つにし、同情し合い、兄弟愛を示し、あわれみ深く、謙遜でありなさい」というものでした。何事も考えよりも行動が先走るペテロの性格が垣間見えるとき、この手紙は確かにペテロのものだと確信できるのです。