心ははずんだ

士18:20「祭司の心ははずんだ。彼はエポデとテラフィムと彫像を取り、この人々の中に入って行った」
「はずんだ」のヘブル語は「yatab(ヤターブ)」で喜ぶ様子を表す動詞です。ミカの家に住み着いたこの祭司もまた、ろくな考えをもっていませんでした。神に仕えるというより、自分の欲がどう満たされるかを常に考えているようです。同じ神に仕えるのだから、神殿が小さかろうが大きかろうが関係ないはずですが、5人の提案した内容はとても魅力的だったのです。現代でも小さい教会よりは大きな教会のほうが、牧するには魅力的なのかもしれません。しかし、神はその器にあった仕事を用意されておられます。度量や技量を超えてそのポジションにつくなら苦しむことになってしまいます。17章から始まったこの話には、誰一人として善人はいません。ただ欲に従い、人を陥れたり、略奪を繰り返すだけです 。神の導きがなければ、神の民であろうとこのようになってしまうという後世に伝える良いお手本のようです。結局ミカは偶像とエポデと祭司を失ってしまいました(14-26)。しかし、ダン族はミカから手に入れた偶像を使うのではなく、もっと大きい偶像を造り捕囚のにまで拝み続けたのです(30-31)。