ヤコブの母マリヤとサロメ

マコ16:1「さて、安息日が終わったので、マグダラのマリヤとヤコブの母マリヤとサロメとは、イエスに油を塗りに行こうと思い、香料を買った」
エス様の墓に行ったのは、各福音書で「マグダラのマリヤと、ほかのマリヤ(マタ28:1)」「女たち(ルカ24:1)」「マグダラのマリヤ(ヨハ20:1)」となっており、「サロメ」の名を挙げているはマルコだけです。サロメヘブライ語「shalom(シャローム)」のギリシャ語で、「平和」を意味します。安息日が明けるのを待って一番にイエス様の墓に行くぐらいですから、それなりのイエス様とのかかわりがあったころが分かります。ここに挙げられた3人の女は十字架を遠くから見ていた女と同じです(15:40)。ヤコブの母マリヤはマタイの記述では「 ヤコブとヨセフの母」となっています(マタ27:56)。しかしヨハネだけは「クロパの母マリヤ」となっており、クロパはイエス様の母マリヤの姉妹だとあります(ヨハ19:25)。ヤコブ、ヨセはイエス様の弟たちの名前と一致しますから(マコ6:3)、ひょっとしたらイエス様の母マリヤのことを指しているのかもしれません。イエス様の母マリヤもまたクリスチャンとなり、使徒では祈りに専念したとあります(使1:14)。マルコはあえて「イエスの母」という表現を避けたのだと思います。