まむしの毒

詩140:3「蛇のように、その舌を鋭くし、そのくちびるの下には、まむしの毒があります。セラ」
エス様が「まむしのすえ」だと名指しで非難したのはパリサイ人たちでした(マタ23:33)。彼らは表向きは、神に仕える律法の番人のようでしたが、その実は宴会や会堂の上座が好きで(マタ23:6)、見えのために長い祈りをして(同14)、預言者を殺した者たちの子孫(同31)だと、イエス様に糾弾されています。まむしは毒を口から吐きます。それゆえパリサイ人の心からとは思えない、歯の浮くような賛美にはイエス様も耐えられなかったのでしょう。「おまえたちは、ゲヘナの刑罰をどうしてのがれることができよう(マタ23:33)」と、痛烈に非難しています。人に対する言葉が優しく、思いやり のあるものなら、人の心も癒されるでしょう。しかし、神は人の心を見られます(1サム16:7)。まむしが毒を吐くからといって、攻撃的な言葉ばかりとは限りません。サタンの最も得意なのは「誘惑」ですから、まむしの毒は甘い誘惑の言葉かもしれません。神殿に仕えているようでもサタンの支配を受けていたり、優しい言葉を使っても、心の中は悪で満ちていたり、本当に外見だけでは人は騙されやすいのです。