詩139:16「あなたの目は胎児の私を見られ、あなたの書物にすべてが、書きしるされました。私のために作られた日々が、しかも、その一日もないうちに」
「胎児」にあたるヘブル語「golem(ゴーレム)」は、聖書にたった一度この箇所だけに使われた特別な言葉です。英語では「unformed（NIV)]となっており、形造られる前だと訳されています。まだ人として十分に形造られていない時に、しかもまだ1日もたたないうちに、人が歩む人生すべてが「書物」に記されているのです。この「書物」のヘブル語「cepher(セファー）」は、「律法の書（ヨシュ8:31）」などの「書」にあたる言葉です。聖書には人が生まれるはるか前の、形造られた最初の瞬間から、その人の運命は決まっており、主の持 っている書物にそれらの人生が書き記されていると教えています。ある人はすべてが決まっているとなるとがっかりする人もいるかもしれませんが、誰一人その書物を見た者もいなく、読んだ人はいないのです。あらかじめ決まっている人生などつまらないと思うかもしれませんが、どんな結末を迎えるかは誰も知らないのです。「わたしが神を選んだ」と誇らないように、世界の始まる前から「いのちの書（黙13:8）」は存在し、誰が選ばれるかも決まっているのです。
