そばめたちのところに入った

2サム16:22「こうしてアブシャロムのために屋上に天幕が張られ、アブシャロムは全イスラエルの目の前で、父のそばめたちのところに入った」
これはナタンの預言した「その人は、白昼公然と、あなたの妻たちと寝るようになる(12:11)」の成就です。皮肉なことにこれを勧めたのはアヒトフェルです(21)。ダビデから遣わされたフシャイもこれを止めることはできませんでした。アヒトフェルにはエリアムという息子がおり(23:34)、エリアムの娘はバテ・シェバです(11:3)。アヒトフェルがナタンの預言を知っていたかどうかはわかりませんが、ダビデがバテ・シェバを寝取ったことを知っていました。推測ですが、アヒトフェルはバテ・シェバの夫ウリヤのことを気に入っていたのではないでしょうか。美しい孫娘の夫を殺され、自分の妻としたダビデを憎んでいてもおかしくはありません。アヒトフェルの語る言葉は「神のことばを伺って得ることばのようであった(23)」とあり、老齢ながら賢者として王を支える助言者でもありました。結局、ダビデの犯した姦淫と殺人の罪の影響は、アヒトフェルにもおよび、ナタンの預言は成就します(11章)。