アムノンの死を嘆き悲しんで

2サム13:37「アブシャロムは、ゲシュルの王アミフデの子タルマイのところに逃げた。ダビデは、いつまでもアムノンの死を嘆き悲しんでいた」
アムノンは確かにダビデの長男でしたが(3:2)、タマルとの事件を聞き相当に怒っていたはずです(21)。いくら異母兄弟とはいえ、自分の娘には違いないのです。ずっと嘆き悲しむほど関係は深かったのでしょうか?それともアムノンが長子であるゆえに後継者が亡くなったことを悔やんでいたのでしょうか?一方アブシャロムは聖書版忠臣蔵のような復讐劇を繰り広げます。2年もの間沈黙を守り(22-23)、用意周到にチャンスをうかがうのは、大石内蔵助さながらです。結局、アムノンに対してのダビデのとがめとか罰は与えられた記録はありませ ん。もし、ダビデが何らかの罰をアムノンに与えていたら、アブシャロムの復讐の思いも変わったかもしれません。妹を汚したあげく、憎しみをもって追い出すことなど(6-19)兄として怒って当然だと思います。アブシャロムの容姿(14:25)と、賢さ(15:6)があれば、当然次期王としても注目を浴びでもおかしくないはずです。しかし、神の定めたのはバテ・シェバとの間に生まれたソロモンでした(12:24)。そしてソロモンには人の賢さではなく、神の知恵が授けられたのです(1王3:9)。