忠実に語らなければならない

エレ23:28「夢を見る預言者は夢を述べるがよい。しかし、わたしのことばを聞く者は、わたしのことばを忠実に語らなければならない。麦はわらと何のかかわりがあろうか。―主の御告げ―」
「麦」は実を伴い、「わら」は収穫した稲や麦の茎の部分のことで、わらにはもう実がありません。「夢を見る預言者は夢を述べるがよい」…は新共同訳では「夢を解き明かすがよい」となっています。ここでは2種類の預言者のタイプが書かれています。ひとつは夢を見て、夢を解き明かし人々に伝える預言者です。もう一方の預言者は、いわゆる「神のことばを預かる」預言者で、神の語られたことばを取り次ぐ預言者のことです。夢の預言者とことばの預言者とでは、主の要求される度合 いが違っています。ことばを伝える預言者は「忠実」に語らなければなりません。ここではヘブル語「emeth(エメス)」が使われており、「堅固」とか「確信に満ちた」という意味があります。語られることばに何か違うものが混ざるなら、神の意志は伝わりません。麦には実がありますが、わらには実がないのです。神のことばを語るためには、ことばを忠実に伝え、付け加えても、減らしてもだめです(申4:2、箴30:6)。神のことばを真摯に受け止め、忠実に伝えようとする人の言葉には神の力が働かれます。