一生栄えない男

エレ22:30「主はこう仰せられる。「この人を『子を残さず、一生栄えない男』と記録せよ。彼の子孫のうちひとりも、ダビデの王座に着いて、栄え、再びユダを治める者はいないからだ」」
「エッサイの根(イザ11:10)」や「ダビデから出る若枝(23:5)」は代表的なメシヤ預言で、ユダ族から生まれることを示しています。「再びユダを治める」ことがないというのは、あたかもエコヌヤからはメシヤは誕生しないようにも受け取れます。しかし、マタイではアブラハム以降の系図を示し、その中にはエコヌヤ(エコニヤ)の名前もあり(マタ1:11)、サラテルという子からゾロバベルが生まれ(マタ1:12)、以降、イエス様までの誕生までつながっています。エコヌヤ(エホヤキン)自身はユダが滅 びる前にバビロンに連行され、長い間の幽閉生活を余儀なくされます(2王24:15)。エレミヤ書の最後はこのエコヌヤが幽閉されてから37年後に解放され、バビロンの王エビル・メロダクにより手厚くもてなされ、残りの一生の面倒を見てもらった記述で終わっています(52:31-34)。彼以降ユダ国はなくなり王が出てくることはありませんでした。現在のイスラエルの国旗はダビデの星と呼ばれる五芒星がデザインされています。今でもダビデの再来を願うのは、ダビデの王座に着くものがいなかった証しなのではないでしょうか。