ひそかに彼に尋ねて

エレ37:17「ゼデキヤ王は人をやって彼を召し寄せた。王は自分の家でひそかに彼に尋ねて言った。「主から、みことばがあったか。」エレミヤは、「ありました」と言った。そして「あなたはバビロンの王の手に渡されます」と言った」
王のお気に入りの宮廷預言者たちは、すでに逃亡した後です。ゼデキヤが神の声の聞くにはエレミヤに頼るほかありませんでした。「ひそかに」のヘブル語「cether(セイセール)」は「隠れ家」という意味もあり、隠密にエレミヤを呼び寄せた様子がわかります。地下牢に入れられても(16)エレミヤは、ゼデキヤが喜ぶ預言はしませんでした。ゼデキヤは甥のエホヤキンが在位わずか3か月でバビロンに降伏したため、バビロンに連行された後の王です(2王 24:12)。彼は9年はバビロンに従っていましたが、9年目にバビロンに反旗をひるがえし、11年目にバビロン捕囚に遭います(2王24:20)。ネブカデレザルはゼデキヤの目の前で子を殺し、目をつぶして連行したとあります(2王25:7)。甥のエホヤキンがバビロンの次王エビル・メロダクによって厚遇を受けたのとは対照的な結果になってしまいました(2王25:27)。もし、ゼデキヤがエレミヤの預言を受け入れ、心を入れ替えて、主に対する態度を変えたなら歴史は変わっていたかもしれません。主に頼るかどうかが運命の分かれ道になったのです。