私を殺すではありませんか

エレ38:15エレミヤはゼデキヤに言った。「もし私があなたに告げれば、あなたは必ず、私を殺すではありませんか。私があなたに忠告しても、あなたは私の言うことを聞きません」」
すでにエレミヤの預言した飢饉が始まっていました。「王子マルキヤの穴(6)」はおそらく、王子の専用の貯水槽だったと思われます。そこもすでに水はなく、泥になっていました(6)。いかに飢饉の進行が早かったかがわかります。さらに1日1個のパンの供給(37:21)もあぶなくなっています(9)。ゼデキヤはエレミヤを殺すかどうかを自分では判断しませんでした(5)。それは死んでもかまわないという判断です。そのわりには救い出されたエレミヤに会いに行き、主のことばを聞こうとするのです(14)。もしかすると主が心変わりをして、ユダ国が助かる預言を聞けると期待していたのでしょうか?エレミヤも「必ず、私を殺すではありませんか」とあきれ気味です。ゼデキヤはエレミヤを首長たちに委ねた段階で、彼の罪は決定的になっています。聖書には「なすべき正しいことを知っていながら行なわないなら、それはその人の罪です(ヤコ4:17)」とあるように、エレミヤを救える立場なのに放置したのはゼデキヤの罪です。